スキンリファインクリニック広尾ブログ

美容医療の 『危険性』 『リスク』 も知る必要があります

2016/04/11

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こんにちは

スキンリファインクリニック広尾、院長の橋本です。

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日々診療をしていると、来院してくださったお客様やお電話のお問い合わせで、 『先生は〇〇〇という治療はやらないんですか?』 と 他院様が新治療としてうち出している治療について聞かれることが多々あります。

 

スキンリファインクリニックは広尾、吉祥寺そして、現在3店舗目の開院準備中のグループとなり、新年度からは新たに一人の形成外科専門医のドクターを迎え入れました。いわば専門医集団としての体制を整え、定期的に会議をおこない国内外の最先端の治療の研究も常に行っております。

 

そのため、国内で実際に他院様で治療が開始されていて、一般の方が受け始めるようになっている治療については、我々は 「どのような治療で、どのようなリスクがあり、当グループとして採用するに値するかどうか」 という第一段階の評価は済んでいることがほとんどです。採用しないことが決定しているものもあれば、さらなる情報収集の期間を設けて検討を継続中のものもあります。 お客様から教えていただいた治療法が初耳で、どのような治療なのかわからないということは、近年ではほとんど経験しなくなりました。

 

 

日本の医療には保険診療と自費診療があります。保険診療はいわば国が認めた治療法や治療薬を忠実に実行するというものですから、有効性だけでなく安全性やリスクに関しても明らかにされています。 自費診療のように医師が 「自分の色」 をだすことは逆に許されない世界ですが、認可した治療法しかできないために、その分は安全性が保証されます。

 

美容医療は病気とはみなされませんから健康保険は適応されず、完全に自費診療です。お客様からすれば、『自費診療→保険が効かない→高い』 というデメリットばかりが大きくとらえがちですが、もっと大切なことを忘れてはいけません。 それは、安全性やリスク面です。

 

自費診療は厚生労働省の認可をとっていない治療であっても、医師の判断の下であれば治療が可能という現実があります。 これは最先端の治療をいち早く受けることができるという最大のメリットがありますが、『安全性やリスクの判断も医師の判断にゆだねられている』 という最大のデメリットがあります。

 

米国FDAや日本の厚生労働省のような公的な機関に認可をもらうためには、安全性やリスク、そして治療効果に関する膨大な資料と実験データなどが要求されます。コストも手間も時間も膨大にかかります。 「怪しい治療」が認可をもらえることはまずありません。 美容医療にもこのような認可を得ている治療は山ほどあります。

 

一方で、このような公的な機関の審査を受けていない未認可の治療は、 『この治療はなんか良さそうだから、採用してやってみよう』 というドクターが一人いるだけで、そのドクターのクリニックのホームページに 「画期的最新治療!」 と新メニューとして紹介され、実施されることになります。中には安全性の検証が全くなされていないものもあれば、酷いものでは海外ではすでに不具合の報告がでていたり、中止勧告がでているものすらあります。

 

公的な機関が認可しているものとしていないものとでは、天と地ほどのとても大きな差があります。 未認可の治療は完全に 「医師の見識とモラルにゆだねられている」 のです。 これはある意味おそろしいことだと思います。

 

 

この美容医療業界を広く見渡すと、

①真っ先に最先端の治療をスピード重視導入しつづける医師

②最先端の勉強は常にしているが、新治療の導入までは慎重な医師

③最新の知見はあまり無頓着で、我が道を行く医師

の3通りの医師がいる印象です。

 

これは経営理念や医師としてのポリシーによるものですし、お客様との相性もありますからどれが良いとはいいませんが、完全に我々は②に属します。

 

①は大手のクリニック所属の勤務医や、お客様の絶えない広告戦略の上手な人気クリニックの先生に多い印象です。このタイプの方に共通しているのは、忙しさを理由に「非常に多くの方を相手にしているのだから、ある程度の人に不具合がでるのはしょうがないことだ」 「利益があがっていればメニューとして成り立つ」 という思考に陥っていることが多いということです。 私も大手クリニックの院長経験がありますから、このような思考に陥りやすい理由は残念ながら身にしみてわかります。

 

この考えが非常に危険である良い例として、5~6年前ほどに一部の医師で盛んに行われた、FGFという薬剤(グロースファクターの一種)をPRPというものに混ぜて注射することにより、シワを改善するという治療があります。

 

FGFは強力に線維芽細胞(コラーゲンを作り出す細胞)を活性化するもので、保険診療でも傷口にスプレーとして使うものだから、PRPに混ぜて注射したらもっとシワが良くなるはずだ。 という安易な発想で実験的に当初は開始されたものと推測します。 実際は注射は行ってはいけないとされている製品だったにも関わらず、薄めれば大丈夫だろうという考えだったのでしょうか。

 

その治療を多くの方が受けることとなり、当初はその中のたくさんの方が、「皮膚がボコボコに盛り上がる」 という安易に治すことができない後遺症に悩む結果となりました。 この事例は業界内でもあまりに有名ですが、この治療を行っていたクリニックもそのような事例を踏まえていろいろと試行錯誤したのでしょう。 現在もこのメニューは一部のクリニックで行われているようです。

 

もちろん試行錯誤を経てFGF注射は多少の進化をそれぞれのクリニックで遂げているのであろうとは想像します。 私が知っている情報では濃度を極端に薄くしているところもあれば、FGFの製剤を(フィブラスト)というものではなく、全く違うものを使用しているところもあります。

 

これは全くのイメージ的な話でフィクションですが、

1.「初期では半数ぐらいの方がボコボコになっていた」

→2.「改良してボコボコになるひとが30%ぐらいになった」

→3.「改良してボコボコになるひとが20%ぐらいになり、凹凸も以前ほど強くなくなった」

 

仮に、あるクリニックの「独自の工夫」により、このような進化を遂げていたとします。(お金を頂いたお客様で実験するな!という問題もありますがそれはひとまずおいておきます)

 

3.では20%ぐらいの方がボコボコになって後遺症が残ってしまうわけですが、80%の人はシワが消えているわけです。 その80%の方の綺麗になった例を強調されると誰でもやりたくなりますので、受ける人は増えてクリニックの利益はあがりますが、後遺症に悩む方の絶対数は積み重なるように増えていきます。

 

このように、「一般的ではない治療」 で、一部の被害者を出しながら、利益があがってしまうばかりにメニューとして確立してしまうことが実際に起きてしまいます。

 

一般的になっていないのは、②に属する多くの医師が、このような症状の被害者を一人でも出すことが 「ポリシーに反する」 「モラルに反する」 ととらえて、導入を見送っている可能性が高いのです。

 

「新治療として登場した治療が一般的にならずに消えていく」 このような事例は山ほどある業界です。新しいものが必ずしも良いものとは限りません。 新しい治療に飛びついて、後遺症に苦しんで苦悩の日々を送っている方をこれまでも沢山みてきました。

 

 

ちなみに、この例のFGF注射の現状は次のような事実があります。 

 

つい数ヶ月前は、「当院のFGF注射は最適な濃度で、特殊な注射法で行うため安全」 と、あるクリニックの医師かわ言われて額に注射をした方が、額がボコボコになったと写真付きで私にメール相談を頂きました。 写真でもわかるぐらいの皮膚の凹凸でした。やったことを後悔し、精神的にも追い込まれているという内容でした。

 

さらに数日前は、以前にFGF注射を打ったという女性が来院され、ホホに非常に目立つ凹凸がある状態でした。

 

このようにFGF注射の後遺症に悩む方のご相談は未だに後を絶ちません。 

 

 

 

私は美容医療では 『安心・安全』 が何よりも大切だと考えています。 注射で使用するボトックスやヒアルロン酸製剤も厚生労働省の承認品にこだわっているのもそのためです。 

 

どのようなメリットがある治療で、逆にリスクはどのようなものがあり、その確率はどの程度か。 そして、万が一その合併症が起こってしまった場合は治せるものなのかどうか。

 

これらの情報をしっかりとお客様と共有した上で治療にあたることが大切だと考えています。 そして、『万が一、副作用が不運にして起こってしまったとしても、責任を持って対応できる』 という点を治療の採用基準として重要視しています。

 

FGF注射の副作用のボコボコは安易に治すことはできません。 

 

「この新治療を受けていただいた大部分の方は非常に喜んでもらっています。でも、一部の人に起こってしまうこの副作用は戻せませんし、治せません。ごめんなさい。」

このような治療法は我々の経営理念に反します。 (美容外科手術の一部は戻せないリスクを十分にお話した上で、行うこともあります)

 

 

『新しい画期的な治療』 や 『クリニック独自の治療』 をご検討中の方にお伝えしたいのは、

『自分が本当に信頼しているドクターが勧めているもののみを検討する。』 ということです。

 

その医師のポリシーやモラルを信用する訳ですから。 『メニュー選びよりも前に医師選び』 なのだと思います。

 

 

 

 

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