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【ボトックスビスタ】ビスタシェイプ・ビスタアイ、Dr向け解説です

篠原秀勝

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篠原秀勝(しのはら ひでまさ)

ボトックスによる眉間、目じりの治療はすでに薬事承認を取得しております。実際に治療に用いる際には原則的に製薬メーカーであるアラガンジャパンのweb講習を履修することが義務付けられています。したがって注入方法に関してはもはや説明不要ではありますが、添付文書に載っていない注意点やオフラベルの使用法について、僭越ながら少々解説させて頂きます。今回も専門用語が多数登場しますので、ボトックスビスタによるシワ治療にご興味のない方はスルーされてくださいませ。

眉間の治療は10~20単位、目じり治療においては12~24単位が推奨されています。溶解する生理食塩水、あるいはキシロカインの量により【濃度】が変わり、薄く作っていれば量を注入する必要がありますし、濃く作ってあれば少量の注入ですみます。一般的に薄めよりも濃いめの希釈が推奨されているのは【拡散】による合併症の発生リスクを下げる目的にほかなりません。オフラベルでの使用、咬筋に対するエラボトックスやわきボトックス、メソボトックスの場合はむしろある程度拡散したほうが都合がよいケースもあり、濃さの調整は治療に一歩踏み込んだ個性を持たせるテクニックでもあります。

同僚のトレーナー(初心者あるいは中級者のドクターに注入技術を指導するドクター)の先生方とディスカッションする機会があるのですが、オフレベルの治療方法は現状明確なルール等はないため、ドクターごとに注入法は異なり、皆さんそれぞれのポリシーで治療に当たっています。例えば額、おでこの横じわの治療などは骨格やその方の癖の強さなどの個性が非常に大きく、治療に当たっては難しい部位のひとつであり、色々な工夫を皆様行っており、あらたな気づきや発見をいただくことも少なくありません。そういった工夫が必要な部位に比べて、眉間の治療は単位数から、針の角度、深さに至るまで明確なコンセンサスがあり、添付文書・講習受講という形で定義されており、それに従っていれば大きなトラブルに遭遇することはまずありません。

眉間治療でおさえるべき重要な筋肉は皺眉筋です。前頭上顎縫合周辺、眼窩上縁内側の骨から起始し、眉毛内側~中央の皮膚に停止しています。深部より表層へ向かって斜めに走行しています。眼輪筋の一部を構成するほか、鼻根筋、前頭筋に隣接しています。この斜めの走行を意識することが重要です。

追加で承認を得た目じりの治療は眼輪筋がターゲットです。目じり付近の眼輪筋の1/3ないし1/4をブロックします。眉間と比較して、大きなトラブルの発生率はかなり低いので、初めて受けてみる、あるいは初めてボトックスを施注するドクター共に最初に経験するのに適した治療部位です。眼輪筋の起始停止は少し複雑ですので割愛させていただきますが、ご興味のある方は解剖の本でご確認くださいませ。一般的に眼輪筋の作用は目を閉じる、巾着を閉じるような動きとして説明されます。一部をブロックしても兎眼になることは通常ありません。90%の方は、目じり単独治療で違和感なく満足頂けるケースが多いですが、10%程度の方は内眼角周囲(目元、鼻根周辺)の違和感、シワの増加を訴えられます。これは眼輪筋全体で共同運動を行い、巾着を閉じる働き、動きの一部に生じた不具合(巾着のひもが動かない)をほかの部分が補おうとする結果出ていると思われます。そのような違和感を感じる方には目元にほんの僅か、2~4単位程度追加することでその違和を解消することができます。

深め、浅めなどと表現しますが、できるだけ隣接するターゲット以外の筋肉には作用させない手技を確立するためのマニュアルがweb講習であり、添付文書です。それでも完全に目的の筋肉内にとどめるというのは物理的に限界があります。マニュアル通りの手技であっても眉毛下垂や眼瞼下垂、スポックブローなどの合併症を生じることがありますので、まったく初めての方には必ず少ない単位数にし、控えめに治療を行うことをお勧めしています。初めての場合には少し物足りないくらいの効果でも充分満足いただけるケースが多いです。もし不十分と感じる方であれば数日後に追加してもよいですし、次回以降単位数を増やすようにすれば満足のいく仕上がりになります。まったく初めての治療で、好ましくない合併症に遭遇してしまった方はかなりの高確率でリピートをすることがありません。信頼関係が構築できていれば、2回目を受けて下さるケースもあると思いますが、多くの場合【ボトックスはもうこりごり】となってしまいます。僕自身も過去にそのような経験があった訳ですので、そういったボトックス被害者の方が今後できてしまうことのないように、現在承認されている方法がより洗練されていくこと、そして現在オフラベルの治療部位にも承認が取得され、より安全な手技が確立されていくことを強く望んでいます。その点に関してはアラガンジャパンの社長をはじめ、関係者の方々には微力ながらいつもお願いをしています。

ボトックスが表情じわの治療に大変効果的なのは疑う余地がありません。3~4か月の間しわが改善するわけですが、ボトックスの真のメリットは予防効果にあります。1歳年を取れば、あるいは5年、10年といった時が経過すれば、誰でもしわという年輪が皮膚に刻まれていくものです。ボトックスをしておくことで筋肉の過剰な緊張をリラックスさせれば、しわが深くなっていくことを遅らせることができます。ボトックスの効果発現中は時計の針の進みが限りなく遅くなっており、5年、10年と継続的に治療をできれば本当に素晴らしい予防効果を発揮します。深く刻まれた年輪をなかったことにするのは非常に大変です。少しでも気になったら、しわが入る前に予防を始めましょう。無知は罪とも言いますが、美意識が高くアンチエイジングに積極的な方にそういった効果をご説明しない、情報を提供しないこともある意味、罪に近いと思います。僕自身ボトックスを注入できる部分は5年くらい前から【時をとめて】います。今後も時を止める、時計の針を遅らせる素晴らしい治療の普及活動に努めてまいります。

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