肝斑治療とお肌の若返りに有効なレーザートーニング
肝斑の治療にレーザー照射をしてはいけない、というのが一般的な考え方でした。そこに登場したのがレーザートーニングという、肝斑治療に適したレーザーです。
レーザー治療といっても、たくさんの種類があります。一般的に、肝斑に禁忌とされているレーザー治療は、「しみ取りレーザー」としてのQスイッチYAGレーザーやピコレーザーがあります。これらのレーザーは、メラニン色素に強く反応し、しみを除去しますが、肌に強い炎症を起こすため、肝斑治療には向きません。
肝斑治療に使用するレーザートーニングは、強い炎症を起こさないでメラニン色素をマイルドに分解すること、代謝を促進してメラニン色素の排泄を促すことができます。
そして、肝斑がなくてもくすみや色むらを改善し、透明感のあるお肌を手に入れることができますので、お肌の若返り効果やメンテナンスとしても有効な治療です。
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レーザートーニングでできること
肝斑の治療、くすみ・色ムラの改善、お肌のキメやハリを高める効果
もくじ
1,肝斑治療とレーザートーニング
肝斑は「メラニンを生む細胞が様々な刺激によって活発になった状態」です。
つまり、肝斑を抑えるには、次の2点が大切になります。
- 刺激を抑えること(摩擦、紫外線を避ける)
- メラニン合成を抑えること(美白剤の内服や外用)
原因となっている摩擦や紫外線にいつまでも曝された状態ですと、どんなに良い治療をしても改善しません。まずは摩擦や紫外線を避ける生活をしなければいけません。
そして、メラニンの合成を抑える内服薬や外用薬を使っていただくことも大切です。
実は、これだけでも十分効果がある場合があります。
ただしここで1つ問題があります。
①、②は「抑える治療」であり、見た目の改善はほとんどありません。
すでに出ているメラニンを効率的に減らしていくにはレーザー治療が必要になります。
通常の照射方法でメラノサイトを刺激し、肝斑が悪化することがあります。
トーニングは「メラノサイトを刺激しないように丁寧に肝斑を薄くしていく」照射方法です。①、②の抑える治療に加えて
③レーザートーニング (メラニンを破壊),
を加えてあげると治療効率がアップします。
効果的な治療回数や、治療間隔、期間
レーザートーニングは、とてもマイルドなレーザーですので効果がでるまで時間がかかります。個人差はありますが、3週間ごとの治療を10回程度続ける必要があります。
複数回治療が必要な理由
お肌ではメラニンが作られています。それを上回る周期で行っていただくとより効果的です。その点で肝斑はメラニンが過剰なスピードで作られるため、単なるホワイトニング目的の方よりも頻度を増やすことをおすすめします。
施術後や治療期間中、効果を持続させるために気を付けること
- UVケアを徹底すること。
- お肌の摩擦を避け、優しく日常ケアをすること。
- 肝斑はしみの一種ですが、シミ治療に使われるレーザーを照射するのはNGです。
痛みはどの程度か(施術中、施術後)
- パチパチと軽い刺激があります。
- 個人差はありますが、施術後に赤みがでて痒みを伴う場合があります。
メイクは直後から可能か、入浴は当日から可能か
- メイクは直後から可能です。
- 入浴して温まることで赤みが出る方もいらっしゃいます。
症例写真(BeforeAfter写真)
2.レーザートーニングでくすみ・色ムラの改善、毛穴の縮小、キメやハリを改善
レーザートーニングは、肝斑の治療に限られたものではありません。ダウンタイムを伴うレーザー治療とは違う出力設定になっていますので、ダウンタイムがないマイルドな照射方法です。
そのため、肌全体に隙間なく照射することが可能であり、レーザー治療で狙って照射できないような細かいしみやそばかすのようなシミを改善できるほか、肌質の改善も期待できます。目立つシミはなくなったけれど、お肌全体にくすみがあり、色むらが気になるような方は、肝斑がなくてもこのレーザートーニングがおすすめです。
定期的にメンテナンスをすることで、毛穴が目立ちにくくなり、お肌のキメが良くなり、ハリもでてくるようになります。
効果的な治療回数や、治療間隔、期間
即効性はありません。1回1回の照射で砕かれたメラニンは少しずつお掃除されていきます。また真皮層にも届くためコラーゲンの増生が促進され毛穴の開きやくすみの改善、ハリを出し、キメを整える効果もあります。そのため、5~6回は定期的に受けて頂き写真で比較していただくのが良いでしょう。
ホワイトニング目的でしたら、4週に1回程度通っていただくことをおすすめします。
3,レーザートーニングがほかのレーザー治療と違う点は均一照射ができること
いわゆるレーザー治療は、照射中心のエネルギーが強く、外側になるほどエネルギーが徐々に弱くなります。このようなレーザーを肝斑に照射すると、炎症を起こす部分と効果が出ない部分が発生し、かえって悪化させることになります。
一方レーザートーニングは低出力のレーザーを均一に照射できるため、余計な刺激を加えずメラニンを減らすことが可能です。
レーザートーニングがおすすめの人
- 肝斑の治療をしたい方
- シミと肌質の定期的なメンテナンスをしたい方
レーザートーニングで施術できる部位とできない部位
- できる部位:顔全体、爪や粘膜以外の皮膚
- できない部位:目の周りは危険なのでカバーします。
レーザートーニングのリスクや副作用
- 日焼け後のお肌は、刺激になりますので施術できません。
- 照射直後に一時的な赤みや腫れが出る方がいらっしゃいます。
- 一時的に乾燥を感じる場合があります。
レーザートーニングの注意点
- 他の施術を1週間以内に受けた方などは、施術を控えた方が良い場合がございます。
念のため仰ってください。
4.レーザートーニングの料金
レーザートーニング | |
---|---|
両頬(かんぱん部分のみ) | ¥5,000 |
顔全体 | ¥10,000 |
5.レーザートーニングのメリット、デメリット
メリット
デメリット(不得意なことなど)
ダウンタイムがない。
月1回程度のケアで効果が期待できる。
シミとともに肌質のケアにもなる。
1回で劇的な効果を得られることはない。
一回の施術時間
20分程度
オススメの施術回数
10回程度
効果がでやすい施術間隔
3~4週に1度
施術できる部位
顔
施術できない部位
目とその周り
施術中の痛み
わずか
施術後の痛み
なし
ダウンタイム
メイク・入浴はいつから?
なし
直後から
施術ができないケース
顔に何らかの炎症がある方
リスクや副作用
珍しいが色素脱失など
施術後に気を付けること
UVケアをしっかりしましょう。
6,施術室に入ってからの施術の流れ
- ベッドに横になり、髪をターバンでまとめ、眉毛をテープで保護します。
- 目を保護するゴーグルをします。
- レーザーを照射(パチパチとした痛み、温かいと感じる程度の方もいます)約10分
- 照射後は、鎮静のためマスクで冷却(オプションのパックをおすすめしています)
- 直後からメイクが可能です。お帰りの際は、日焼け対策をお願いします。
7,レーザートーニングと併用して受けると効果が高い施術
施術名やオプション
一緒に受けると効果が高まる理由
ハイドラフェイシャル
表面のムダな角質が減ってレーザーが通りやすくなる。
イオン導入
鎮静。お肌の回復を助け、メラニンの吸収を抑える。
ダーマペン4
お肌のターンオーバーを早め、メラニンの排出を促す。
高濃度ビタミンC点滴
メラニンの吸収を抑え、新たなシミができにくくなる。
トラネキサム酸内服
メラニンの合成を抑える。
ビタミンC, E内服
メラニンの合成を抑える。
ハイドロキノン外用
メラニンの合成を抑える。
レチノール外用
お肌のターンオーバーを促し、シミ予防・シワ予防の効果。
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赤松正ブログ
現:東海大学病院 教授
花井潮ブログ
現:東海大学病院 助教授
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メリット | デメリット(不得意なことなど) |
---|---|
ダウンタイムがない。 月1回程度のケアで効果が期待できる。 シミとともに肌質のケアにもなる。 |
1回で劇的な効果を得られることはない。 |
一回の施術時間 | 20分程度 |
オススメの施術回数 | 10回程度 |
効果がでやすい施術間隔 | 3~4週に1度 |
施術できる部位 | 顔 |
施術できない部位 | 目とその周り |
施術中の痛み | わずか |
施術後の痛み | なし |
ダウンタイム メイク・入浴はいつから? |
なし 直後から |
施術ができないケース | 顔に何らかの炎症がある方 |
リスクや副作用 | 珍しいが色素脱失など |
施術後に気を付けること | UVケアをしっかりしましょう。 |
施術名やオプション | 一緒に受けると効果が高まる理由 |
ハイドラフェイシャル | 表面のムダな角質が減ってレーザーが通りやすくなる。 |
イオン導入 | 鎮静。お肌の回復を助け、メラニンの吸収を抑える。 |
ダーマペン4 | お肌のターンオーバーを早め、メラニンの排出を促す。 |
高濃度ビタミンC点滴 | メラニンの吸収を抑え、新たなシミができにくくなる。 |
トラネキサム酸内服 | メラニンの合成を抑える。 |
ビタミンC, E内服 | メラニンの合成を抑える。 |
ハイドロキノン外用 | メラニンの合成を抑える。 |
レチノール外用 | お肌のターンオーバーを促し、シミ予防・シワ予防の効果。 |
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