スキンリファインクリニック
銀座・吉祥寺の美容皮膚科クリニック
来院ご予約

プロテインで髪質が変わった人続出?タンパク質摂取と髪の毛・薄毛の関係を徹底解説

髪の90%以上はケラチンというタンパク質で構成されており、体内のタンパク質が不足すると、パサつきや細毛化といった髪質の低下を招きます。

プロテインを飲み始めてから「髪がつやつやになった」「抜け毛が減った」と実感する声は、SNSや知恵袋でも多数。

毛髪の成長サイクルを考えると、1日あたり体重×1gのタンパク質を2〜3ヶ月継続して摂取することで、新しく生えてくる髪に変化が現れる可能性があります。

実際、20〜60代の女性1,000人を対象にした調査では、美容目的でプロテインを摂取する人のうち65%が髪質の維持・改善を目的に挙げていました。

ホエイプロテインとソイプロテインでは吸収速度や含まれる栄養素が異なるため、自分の悩みに合った種類選びも重要なポイント。

プロテインで髪質が変わったと感じるまでの期間や具体的な摂取方法、おすすめの選び方まで、一つずつ整理していきます。

目次
  1. プロテインで髪質が変わった?髪の毛が増えたと実感する人が多い理由
  2. プロテインで髪質改善を目指すならソイプロテインがおすすめな理由
  3. 髪の毛はタンパク質からできている:プロテインと髪質の関係を医学的に解説
  4. プロテインを飲んでも薄毛が改善しないケース:AGAとの関係を解説
  5. 髪質改善に効果的なプロテインの摂り方と摂取量の目安
  6. プロテインと一緒に摂りたい髪の健康に必要な栄養素と生活習慣
  7. プロテインによる髪質改善と美肌効果を最大限に引き出すおすすめ活用法

プロテインで髪質が変わった?髪の毛が増えたと実感する人が多い理由

プロテインを飲み始めてから髪質が変わったと実感する人は少なくありません。

髪の毛の主成分であるケラチンはタンパク質から合成されるため、プロテイン摂取によって材料不足が解消されると髪のツヤやハリに変化が現れる可能性があります。

知恵袋やブログでも髪の毛が増えた、抜け毛が減ったという口コミが多数見られ、検索ニーズも年々高まっている状況です。

ただし、プロテインはあくまで髪の材料を補給するものであり、すべての薄毛に効果を発揮するわけではありません。

タンパク質不足が原因で髪質が低下していた人ほど、プロテイン摂取による変化を実感しやすいといえます。

プロテイン摂取で髪がつやつやになるのはケラチン合成が促進されるから

プロテインを摂取すると体内でアミノ酸に分解され、毛母細胞がケラチンを合成する材料として活用されます。

ケラチンが十分に供給されると毛幹の構造が整い、キューティクルが密閉された状態に近づくため、光の反射率が高まりつやつやとした質感が生まれるのです。

実際にケラチン加水分解物の経口補充を行った臨床試験では、90日後に毛髪の光沢が最大61.1%改善したというデータが報告されています。

“FKH treatments showed a progressive and significant intragroup improvement in gloss parameters… Hair gloss (+42.2% ± 8.5% and +61.1% ± 8.1% at D90 for FKH 500 mg and FKH 1000 mg, respectively)”

引用元:The Effects of an Oral Supplementation of a Natural Keratin – pubmed.ncbi.nlm.nih.gov

タンパク質不足が解消されることでケラチン合成が正常化し、プロテインで髪がつやつやになったと感じる人が多い背景にはこうしたメカニズムが関係しています。

プロテインによる髪質改善を目指すなら、日々の食事で不足しがちなタンパク質を継続的に補給することが重要でしょう。

髪の主成分ケラチンはタンパク質で構成されておりツヤやハリに直結する

髪の毛の化学的組成の80〜90%はケラチンと呼ばれる繊維状タンパク質で占められています。

ケラチンは18種類以上のアミノ酸が鎖状に結合した構造を持ち、特にシスチンが豊富に含まれることで毛髪の強度と弾力性を維持する役割を担っています。

“Because hair shaft is composed almost entirely of protein, namely, keratin, the protein component of diet is critical for the production of normal healthy hair.”

引用元:Let Food be Thy Medicine: Value of Nutritional Treatment for Hair Loss – pubmed.ncbi.nlm.nih.gov

花王株式会社のヘアケアサイトでも、髪の構成成分についてケラチンを中心とするタンパク質が主成分であると解説されています。

「化学的な構成成分は、ケラチンと呼ばれる繊維状タンパク質を中心とするタンパク質が主成分であり、残りは脂質、メラニン色素などです。」

引用元:髪の構造 – 花王株式会社 ヘアケアサイト

ツヤやハリのある髪を維持するには、ケラチンの材料となるタンパク質を食事やプロテインから十分に摂取し続けることが不可欠です。

タンパク質不足が解消されると髪の毛の成長サイクルが正常化する

タンパク質が十分に供給されると、毛包内の幹細胞が活性化し髪の毛の成長サイクルが正常な状態に戻ります。

毛包幹細胞はアミノ酸をはじめとする栄養素の過不足によって調節されており、タンパク質不足が続くと成長期が短縮して休止期への移行が早まるリスクがあるのです。

“Stem cells are sensitive and are regulated by the availability or deficiency of nutrients, as well as nutrient-induced hormones and factors, like amino acids.”

引用元:Influence of Nutrition, Food Supplements and Lifestyle in Hair Loss – pubmed.ncbi.nlm.nih.gov

適切な栄養環境を整えることで活発な成長サイクルを持続できるとされるため、プロテイン摂取によるタンパク質不足の解消は髪質改善の土台となるといえるでしょう。

日々の食事だけでは補いきれないアミノ酸をプロテインで効率的に補給する習慣が、髪の毛の成長サイクルを安定させる鍵を握っています。

プロテインで髪の毛が増えたと感じるのは抜け毛が減ったことが要因

プロテインで髪の毛が増えたという実感の多くは、実際には抜け毛の本数が減少したことによるものと考えられます。

タンパク質不足が続くと毛髪のヘアサイクルにおいて成長期が短縮し、休止期脱毛(テロゲン・エフルビウム)と呼ばれる広範な抜け毛が生じる可能性があるためです。

プロテイン摂取によってタンパク質不足が補正されると、抜け毛が減って髪のボリュームが回復し、結果的に増えたように見えるケースが多いといえます。

知恵袋やブログでの口コミも、この抜け毛減少による見た目の変化を報告しているパターンが大半でしょう。

髪の毛の本数自体が劇的に増加するわけではなく、抜け毛の抑制が髪質改善の実感につながっている点を正しく理解することが大切です。

タンパク質の補給で休止期脱毛(テロゲン・エフルビウム)を予防できる

休止期脱毛(テロゲン・エフルビウム)とは、急激な栄養不足やストレスによって毛髪の成長期が短縮し、広範囲にわたる抜け毛が生じる症状です。

タンパク質摂取の減少はこのテロゲン・エフルビウムの代表的な誘因として知られています。

“Effects on hair growth include acute telogen effluvium (TE), a well-known effect of sudden weight loss or decreased protein intake.”

引用元:Diet and hair loss: effects of nutrient deficiency and supplement use – pubmed.ncbi.nlm.nih.gov

小規模な横断研究(8名対象)ではあるものの、TE患者の75%が1日30g未満という重度のタンパク質欠乏状態にあり、ダイエットや産後の栄養摂取減少が発症のきっかけとなっていたことが報告されています。

“A cross-sectional study by Garg and Sangwan looked at 8 TE patients and found that 75% were severely deficient in protein (<30 g/day)"

引用元:The Role of Diet as an Adjuvant Treatment in Scarring and Non-scarring Alopecia – pubmed.ncbi.nlm.nih.gov

サンプルサイズが限定的であるため結果の一般化には慎重さが必要ですが、タンパク質の適切な補給が休止期脱毛のリスク低減に寄与する可能性を示唆する知見として参考になるでしょう。

知恵袋やブログで髪の毛が増えたという口コミが多い背景を解説

知恵袋やブログではプロテインで髪の毛が増えた、髪質が変わったという口コミが数多く投稿されています。

これらの体験談の背景には、もともとタンパク質不足の状態にあった人がプロテイン摂取を開始したことで栄養欠乏が補正され、抜け毛の減少や髪のハリ改善を実感したという構図があるのです。

医学的にも栄養素の欠乏がある患者ではその欠乏を補正することが明確に必要とされています。

“For patients with nutritional deficiencies, it is clear that those deficiencies should be corrected.”

引用元:Diet and hair loss: effects of nutrient deficiency and supplement use – pubmed.ncbi.nlm.nih.gov

一方で、もともと十分なタンパク質を摂取できていた人がプロテインを追加しても劇的な変化を感じにくい可能性がある点は留意すべきでしょう。

口コミで語られる効果の度合いには個人差が大きいため、自身のタンパク質摂取量を把握したうえでプロテインの活用を判断することが賢明です。

プロテインで髪が太くなったという変化はタンパク質不足の改善が関係する

プロテインを飲み始めて髪が太くなったと感じる背景には、タンパク質不足の解消によるケラチン合成能の回復があります。

毛母細胞に十分なアミノ酸が供給されると毛幹の構造が強化され、髪1本あたりの太さや引張り強度が改善される可能性があるのです。

特にケラチンの主要構成アミノ酸であるL-シスチンの補給は、毛髪品質に直接的な好影響を与えることが臨床試験で確認されています。

“Studies on the effect of dietary supplements containing L-cystine, medicinal yeast, thiamine (Vitamin B1), and pantothenic acid (Vitamin B5) were performed, showing improvement in the trichogram, in hair swelling as a criterion for hair quality, and in the tensile strength of the hair fiber.”

引用元:Let Food be Thy Medicine: Value of Nutritional Treatment for Hair Loss – pubmed.ncbi.nlm.nih.gov

プロテインで髪が太くなったという変化は、不足していたアミノ酸が補われたことでケラチン合成が正常化した結果と捉えるのが妥当です。

髪の太さやハリに悩みがある場合は、まず日々のタンパク質摂取量が足りているかを見直し、プロテインで効率的に補給する方法を検討してみましょう。

プロテインで髪質改善を目指すならソイプロテインがおすすめな理由

髪質改善を目的としたプロテイン選びにおいて、ソイプロテインは有力な選択肢として注目されています。

ソイプロテインの原料である大豆には大豆イソフラボンが含まれており、ホルモンバランスへの作用を通じて髪と頭皮のケアに寄与する可能性が研究で指摘されているためです。

ホエイプロテインやカゼインプロテインにもそれぞれ異なる特徴があり、目的や摂取タイミングに応じて使い分けることで髪質改善の効果を最大限に引き出せるでしょう。

プロテインの種類ごとの特性を正しく理解し、自分に合った製品を選ぶことが髪質改善への近道です。

ソイプロテインは大豆イソフラボン配合で髪と頭皮のケアに効果的

ソイプロテインは大豆を原料とする植物性プロテインで、タンパク質補給に加えて大豆イソフラボンによる付加的な効果が期待できます。

大豆イソフラボンは植物性エストロゲン(フィトエストロゲン)の一種であり、AGAの原因酵素である5α-リダクターゼの活性を抑制する可能性がある成分です。

髪質改善やソイプロテインをおすすめする声が多い理由は、こうしたホルモンへの間接的な作用にあるといえるでしょう。

ソイプロテイン、ホエイプロテイン、カゼインプロテインの髪への特徴を比較した結果は以下のとおりです。

項目ソイプロテインホエイプロテインカゼインプロテイン
原料大豆牛乳(乳清)牛乳(カゼイン)
吸収速度中程度(3〜6時間)速い(1〜2時間)遅い(数時間にわたる持続的供給)
大豆イソフラボン含有あり含有なし含有なし
DHT抑制の可能性研究で示唆あり明確な根拠なし明確な根拠なし
髪への主な作用ケラチン材料補給+ホルモンバランス調整ケラチン材料の迅速な補給就寝中の持続的なアミノ酸供給
おすすめの人薄毛対策も兼ねたい人運動後に素早く補給したい人就寝前に摂取したい人

ソイプロテインはタンパク質補給と大豆イソフラボンによるホルモンバランスへの作用を同時に得られるため、髪質改善と薄毛対策の両方を意識する人に適した選択肢といえます。

一方でホエイプロテインは運動後の素早いアミノ酸補給に、カゼインプロテインは就寝前の持続的な供給に向いているため、生活スタイルに応じた使い分けが効果的でしょう。

大豆イソフラボンはホルモンバランスを整え薄毛対策にも役立つ

大豆イソフラボンはAGAの原因物質であるDHT(ジヒドロテストステロン)の生成を抑制する可能性が研究で報告されています。

DHTはテストステロンが5α-リダクターゼという酵素によって変換されることで生成され、毛包を萎縮させる作用を持つ物質です。

イソフラボン含有量の異なる大豆タンパク質を用いた研究では、大豆タンパクがDHTおよびDHT/テストステロン比を低下させ、ホルモンへの何らかの影響を及ぼすことを示すエビデンスが得られています。

“Soy protein, regardless of isoflavone content, decreased DHT and DHT/testosterone with minor effects on other hormones, providing evidence for some effects of soy protein on hormones.”

引用元:Soy protein isolates of varying isoflavone content exert minor effects on serum reproductive hormones in healthy young men – pubmed.ncbi.nlm.nih.gov

ただし、同研究では効果の大きさについて前立腺がんリスクとの関連をさらに検討する必要があると述べられており、DHTへの影響は限定的である点にも留意が必要です。

厚生労働省は大豆イソフラボンの安全な摂取目安量について、アグリコンとして1日70〜75mgを上限値として設定しています。

「現時点における大豆イソフラボンの安全な一日摂取目安量の上限値は、大豆イソフラボンアグリコンとして70〜75mg/日と設定しました。」

引用元:大豆及び大豆イソフラボンに関するQ&A – 内閣府食品安全委員会

ソイプロテインを髪質改善や薄毛対策に活用する場合は、この上限値を超えないよう摂取量を管理することが重要です。

ソイプロテインではげるという噂に医学的根拠はない

ソイプロテインを飲むとはげるという噂がインターネット上で散見されますが、現時点でこれを裏付ける医学的根拠は確認されていません。

タンパク質やアミノ酸のサプリメント補充が脱毛を引き起こすという明確なエビデンスは存在しないのです。

“In terms of other amino acids and proteins, no clear conclusions may be drawn about the role of supplementation in hair loss.”

引用元:Diet and hair loss: effects of nutrient deficiency and supplement use – pubmed.ncbi.nlm.nih.gov

むしろ前述のとおり、大豆タンパクにはDHTを低下させる可能性が示唆されており、ソイプロテインが薄毛を促進するとは考えにくいといえます。

ソイプロテインではげるという情報に不安を感じている方は、科学的根拠に基づいた判断を心がけましょう。

ホエイプロテインとカゼインプロテインの髪への効果と選び方を比較

ホエイプロテインとカゼインプロテインはどちらも牛乳を原料としていますが、吸収速度と体内でのアミノ酸供給パターンに大きな違いがあります。

ホエイプロテインは摂取後1〜2時間で急速に吸収される一方、カゼインプロテインは胃内でゲル状に凝固しゆっくりと消化されるため数時間にわたって持続的なアミノ酸供給が可能です。

毛母細胞の代謝は24時間継続するため、それぞれの特性を理解して使い分けることが髪質改善には効果的でしょう。

“When given separately, compared with Cas, amino acids from WP briefly and rapidly appeared systemically… In rats and humans, it was shown that gastric emptying is slower for Cas than for WP.”

引用元:Coingestion of whey protein and casein in a mixed meal – pubmed.ncbi.nlm.nih.gov

運動後には吸収の速いホエイプロテインを、就寝前には持続的に供給されるカゼインプロテインをという組み合わせが、1日を通じた安定的なアミノ酸補給を実現する方法として合理的です。

ホエイプロテインは吸収が早く運動後のタンパク質補給に最適

ホエイプロテインは牛乳の乳清を原料としており、摂取後に急速な血中アミノ酸濃度の上昇をもたらす特性を持っています。

運動後に筋タンパク質合成(MPS)が高まるタイミングでホエイプロテインを摂取すると、筋肉だけでなく毛母細胞へのアミノ酸供給も効率的に行われる可能性があります。

日本大学医学部の研究では、ホエイプロテインはカゼインプロテインよりも抗酸化作用や抗炎症作用が強いことが示されています。

「ホエイプロテインはカゼインプロテインよりも抗酸化作用や抗炎症作用が強く、それが体脂肪を減らすメカニズムと関連していると考えられた。」

引用元:ホエイプロテインの体脂肪減少効果 ―カゼインプロテインとの比較― – 日本大学医学部総合医学研究所

筋トレや運動を習慣的に行っている人が髪質改善も同時に目指すなら、運動直後のホエイプロテイン摂取を取り入れる価値は高いでしょう。

カゼインプロテインは就寝前の摂取で持続的なアミノ酸供給を確保する

カゼインプロテインは消化吸収に時間がかかるため、就寝前に摂取することで睡眠中も長時間にわたりアミノ酸が体内に供給され続けます。

研究データでは摂取後220〜260分の時点においてもホエイプロテインより有意に高いアミノ酸吸収率を維持していたことが確認されています。

“Early after meal ingestion, amino acid absorption and retention across the leg were similar for WP and Cas, but as rates for WP waned, absorption and assimilation into skeletal muscle were better retained for Cas.”

引用元:Coingestion of whey protein and casein in a mixed meal – pubmed.ncbi.nlm.nih.gov

成長ホルモンの分泌は深い睡眠(徐波睡眠)の開始後に最大となることが知られています。

“GH secretion occurs in a pulsatile fashion, with maximal levels occurring after the onset of slow-wave sleep.”

引用元:Growth Hormone and the Human Hair Follicle – pubmed.ncbi.nlm.nih.gov

就寝前のカゼインプロテイン摂取は睡眠中の持続的なアミノ酸供給を確保するという観点で合理的な戦略といえますが、これが直接的に毛髪成長を改善するかどうかは現時点で臨床的に実証されていません。

なお同論文では、成長ホルモンがex vivo(体外培養)のヒト女性頭皮毛包でTGF-β2の上方制御を介して毛包成長を抑制したという報告もあり、成長ホルモンと毛髪の関係は単純ではない点に留意が必要です。

就寝前のアミノ酸供給という観点からカゼインプロテインを活用しつつ、髪質改善の効果は総合的な栄養管理や生活習慣との組み合わせで判断するのが妥当でしょう。

髪質改善におすすめのプロテインを選ぶときに注目すべき成分と種類

髪質改善を目的としてプロテインを選ぶ際は、タンパク質の含有量だけでなく配合されているアミノ酸の種類にも注目すべきです。

AGA、FAGA、テロゲン・エフルビウムなどの脱毛症状を持つ人に対して、メチオニン、タウリン、システインといったアミノ酸が有益である可能性が報告されています。

“Some amino acids (like methionine, taurine, and cysteine) could be beneficial in subjects with hair loss conditions like AGA, FAGA, or TE.”

引用元:Efficacy and tolerability of an oral supplement containing amino acids – pubmed.ncbi.nlm.nih.gov

髪質改善におすすめのプロテインを選ぶときにチェックしたいポイントを以下に整理しました。

  • タンパク質含有率が1食あたり20g以上であること:毛母細胞のケラチン合成に十分なアミノ酸を供給するための基準量として目安になる
  • システイン、メチオニンなど含硫アミノ酸が豊富に含まれていること:ケラチンの主要構成成分であるシスチンの材料となり、毛髪の強度やハリに直結する
  • ビタミンB群や亜鉛などの補助栄養素が配合されていること:アミノ酸の吸収効率やケラチン合成をサポートする栄養素が一緒に摂れると効率的
  • 大豆イソフラボンの含有を求めるならソイプロテインを選ぶこと:DHT抑制の可能性がある成分を同時に摂取したい場合に適している

プロテインの種類ごとに配合成分や特性が異なるため、自身の髪の悩みや目的に合わせて最適な製品を選択することが髪質改善の成果を左右するポイントとなります。

髪の毛はタンパク質からできている:プロテインと髪質の関係を医学的に解説

髪の毛の主成分はタンパク質であり、その大部分をケラチンという繊維状タンパク質が占めています。

プロテインと髪質の関係を理解するうえで、まず髪の毛がどのような成分から構成されているかを医学的な観点で把握することが不可欠です。

タンパク質が不足すると髪質の低下や抜け毛のリスクが高まりますが、プロテインの役割はあくまで発毛ではなくケラチン合成の材料を補給することにあります。

髪質改善を目指すなら、プロテインの正しい位置づけを理解したうえで活用方法を検討しましょう。

髪の80〜90%はケラチンというタンパク質で構成されている

毛髪の化学的組成を分析すると、全体の80〜90%はケラチンと呼ばれるタンパク質が占めています。

ケラチンは硬質タンパク質の一種で、毛幹内部で縦方向に走る繊維構造を形成し、髪の強度や弾力性を担っています。

マウスを用いた前臨床研究では、ケラチンの皮内注射が毛髪成長を促進し、ミノキシジルに匹敵する成長量を示したことが報告されており、ケラチンと毛髪成長の密接な関係が基礎研究レベルで裏付けられています。

“Intradermal injection of keratin promotes hair growth in mice… Only a single injection of keratin resulted in much higher hair growth compared to the control, and almost equivalent hair growth compared to minoxidil.”

引用元:Keratin-mediated hair growth and its underlying biological mechanism – pubmed.ncbi.nlm.nih.gov

ただし、この研究はマウスモデルによる前臨床データであり、ヒトへの直接的な応用についてはさらなる臨床研究が待たれる段階です。

“Hair shaft is composed almost entirely of protein, namely, keratin.”

引用元:Let Food be Thy Medicine: Value of Nutritional Treatment for Hair Loss – pubmed.ncbi.nlm.nih.gov

髪の毛の大部分がタンパク質で構成されているという事実は確立されたものであり、プロテインによるタンパク質の十分な補給が髪質に影響を与える基盤となっています。

タンパク質が不足すると抜け毛や髪質低下につながる可能性がある

タンパク質は毛母細胞が増殖しケラチンを合成するために不可欠な材料であり、その不足はヘアサイクルの乱れを引き起こす原因となります。

重度のタンパク質栄養失調であるクワシオルコルやマラスムスの患者では毛髪の細化や脱毛が報告されており、タンパク質不足と髪質低下の因果関係は医学的に確認されています。

“Protein malnutrition, such as in kwashiorkor and marasmus, can result in hair changes that include hair thinning and hair loss.”

引用元:Diet and hair loss: effects of nutrient deficiency and supplement use – pubmed.ncbi.nlm.nih.gov

日常的な食事においてもタンパク質が慢性的に不足している場合、抜け毛の増加やツヤの喪失といった髪質の変化が生じるリスクは軽視できません。

プロテインで髪質が変わったと報告している人の多くは、こうした不足状態の解消が改善の出発点になっていたと考えられるでしょう。

ダイエットや食事制限によるタンパク質不足は薄毛の原因になる

ダイエットや過度な食事制限はタンパク質不足の主要な原因であり、薄毛を引き起こすリスク因子として医学的に認識されています。

女性型脱毛症(AGA)患者197名と対照群306名を比較した後ろ向き研究では、過酷なダイエットが急性テロゲン・エフルビウムを誘発するオッズ比が10.6という高い数値を示しました。

“In a retrospective study with 197 female AGA patients and 306 controls, a severe diet was found to have an odds ratio of 10.6 in triggering acute TE in patients with female AGA when compared to seasonal hair loss.”

引用元:The Role of Diet as an Adjuvant Treatment in Scarring and Non-scarring Alopecia – pubmed.ncbi.nlm.nih.gov

制限食がヘアサイクルに及ぼす影響について、別の研究でも重要な指摘がなされています。

“Restricted eating… disturb the cell metabolism, homeostasis, and work as epigenetic factors influencing genetic expression and create an acquired predisposition to hair loss.”

引用元:Influence of Nutrition, Food Supplements and Lifestyle in Hair Loss – pubmed.ncbi.nlm.nih.gov

ダイエット中の髪質低下を防ぐためには、カロリーを制限しつつもプロテインでタンパク質を確保するという栄養戦略が欠かせません。

栄養バランスの偏りが頭皮環境の悪化と髪の成長阻害を招く

タンパク質だけでなく、ビタミンやミネラルを含む複合的な栄養バランスの偏りは頭皮環境を悪化させ、毛包の正常な機能を阻害する要因となります。

栄養素は酸化ストレスへの対抗や細胞の修復に関与しており、潜在的な不顕性欠乏は一般的に見過ごされやすい問題です。

“Nutrients counter oxidative stress, repair cellular damage, support cellular functions, and restore hair growth. Covert subclinical nutritional deficiencies are common.”

引用元:Influence of Nutrition, Food Supplements and Lifestyle in Hair Loss – pubmed.ncbi.nlm.nih.gov

東京大学医科学研究所の研究では、高脂肪食による肥満が毛包幹細胞に酸化ストレスと炎症性シグナルを引き起こし、薄毛を促進するメカニズムが解明されています。

「高脂肪食の過剰摂取や遺伝性の肥満がマウスの脱毛症の発症を促進することを示しました。毛包幹細胞の中で酸化ストレス、脂肪滴、炎症性シグナルが段階的に発生し、毛包幹細胞が変化して薄毛になることを明らかにしました。」

引用元:高脂肪食などによる肥満が薄毛・脱毛を促進するメカニズムの解明 – 東京大学医科学研究所

髪質改善にはプロテインによるタンパク質補給だけでなく、食事全体の栄養バランスを見直して頭皮環境を整えることが不可欠といえるでしょう。

プロテインは発毛ではなくケラチン合成の材料を補給する役割に近い

プロテインの髪への効果を正しく理解するうえで重要なのは、プロテインが発毛を直接促す薬ではないという点です。

プロテインの役割は、毛包がケラチンを合成するために必要なアミノ酸を食事では足りない分だけ補給することにあります。

ケラチンそのものを経口摂取しても消化・吸収の過程で分解されてしまうため、構成アミノ酸として摂取する必要があることが医学的に示されています。

“Ingesting keratin does not help hair growth, as the protein cannot be broken down and absorbed. Therefore, constituent amino acids, from which the hair follicle can build up the keratin, need to be consumed.”

引用元:Let Food be Thy Medicine: Value of Nutritional Treatment for Hair Loss – pubmed.ncbi.nlm.nih.gov

プロテインはあくまでケラチン合成の材料を効率的に補給する手段であるため、発毛効果を期待するのではなく、髪の健康を支える土台作りとして位置づけるのが適切でしょう。

髪質が変わったという実感はこの材料補給が適切に行われた結果であり、プロテインの役割と限界を正しく認識することが賢明です。

プロテインを飲んでも薄毛が改善しないケース:AGAとの関係を解説

プロテインの摂取だけではすべての薄毛が改善するわけではありません。

特にAGA(男性型脱毛症)はタンパク質不足が原因ではなく、ホルモンと遺伝的素因が主な発症メカニズムであるため、プロテインによる栄養補給だけでは根本的な改善が見込めないのです。

プロテインで髪質が変わったと感じない場合、その原因がAGAにある可能性も検討すべきでしょう。

薄毛の悩みが深刻であれば、クリニックでの専門的な治療や監修医への相談を検討することが重要です。

AGA(男性型脱毛症)はタンパク質摂取では改善できない医学的理由

AGAの主な原因はDHT(ジヒドロテストステロン)という男性ホルモンの代謝物が遺伝的に感受性の高い毛包に作用し、毛包を萎縮・ミニチュア化させることにあります。

この機序はタンパク質の摂取量とは無関係であり、栄養療法だけでAGAを改善できる範囲には限界があることが複数の研究で確認されています。

“It would appear that, unless hair loss is due to a specific nutritional deficiency, there is only so much that nutritional therapies can do to enhance hair growth and quality.”

引用元:Let Food be Thy Medicine: Value of Nutritional Treatment for Hair Loss – pubmed.ncbi.nlm.nih.gov

日本皮膚科学会のガイドラインでは、AGA治療においてフィナステリドやデュタステリドの内服、ミノキシジルの外用が推奨度Aとして強く推奨されています。

「CQ1:フィナステリドの内服は有用か? 推奨度:A(男性型脱毛症)」

「CQ3:ミノキシジルの外用は有用か? 推奨度:A」

引用元:男性型および女性型脱毛症診療ガイドライン2017年版 – 日本皮膚科学会

AGAが原因の薄毛にはプロテインではなく医学的根拠に基づいた治療が必要であるという点を理解しておくことが大切です。

AGAの原因はDHTによる毛包の萎縮であり栄養不足とは異なる

AGAの発症メカニズムは、テストステロンが5α-リダクターゼという酵素によってDHTに変換され、このDHTが毛包のアンドロゲン受容体に結合して毛髪のミニチュア化を引き起こすというものです。

毛包の遺伝的なDHT感受性が原因であるため、いくらタンパク質を十分に摂取していてもこの過程を栄養補給で食い止めることはできません。

5α-リダクターゼ阻害薬であるフィナステリドやデュタステリドがAGA治療の第一選択薬として位置づけられているのは、DHT生成そのものをブロックするアプローチが必要だからです。

プロテインによるタンパク質摂取はAGA治療の補助としては意味がありますが、単独での改善効果を期待すべきではないでしょう。

薄毛の悩みが深刻ならクリニックでの治療や監修医への相談が必要

プロテインで髪質は変わったものの薄毛の進行が止まらないと感じる場合は、皮膚科専門医やAGAクリニックでの診察を受けることが推奨されます。

日本皮膚科学会のガイドラインでは、男性型脱毛症に対して5%ミノキシジル外用、女性型脱毛症に対して1%ミノキシジル外用がいずれも推奨度Aで強く推奨されています。

「ミノキシジル外用を行うよう強く勧める(男性型脱毛症:5%ミノキシジル,女性型脱毛症:1%ミノキシジル)。初期に休止期脱毛がみられることがあり、これが外用中止につながる恐れがあるため、患者への説明が必要である。」

引用元:男性型および女性型脱毛症診療ガイドライン2017年版 – 日本皮膚科学会

薄毛の原因がAGAかタンパク質不足かによって適切な対処法はまったく異なるため、自己判断ではなく医師の診断を受けることが改善への最短ルートです。

プロテインでの栄養補給と医療的な治療を併用することで、より効果的な薄毛対策が実現する可能性があります。

プロテインを飲むとはげるといわれる理由に科学的根拠はない

プロテインを飲むとはげるという説の背景には、筋トレでテストステロンが増加し、DHT変換が促進されてAGAが悪化するという連想があります。

しかし、この説を支持する科学的根拠は乏しく、運動とテストステロンの関係についても一貫した結論は得られていません。

“No differences in serum cortisol, total testosterone and free testosterone level were observed between lifelong exercise and no exercise… The effects of exercise on serum testosterone levels are inconsistent.”

引用元:The Association between Exercise and Androgenetic Alopecia – pubmed.ncbi.nlm.nih.gov

プロテインやアミノ酸の通常量の摂取が脱毛を引き起こすという明確な結論は医学文献からも得られていません。

“In terms of other amino acids and proteins, no clear conclusions may be drawn about the role of supplementation in hair loss.”

引用元:Diet and hair loss: effects of nutrient deficiency and supplement use – pubmed.ncbi.nlm.nih.gov

プロテインではげるという情報は科学的に裏付けされておらず、タンパク質の適切な補給はむしろ髪の材料供給を安定させる効果があるため、過度に心配する必要はないといえるでしょう。

髪質改善に効果的なプロテインの摂り方と摂取量の目安

プロテインで髪質改善の効果を得るには、適切な摂取量とタイミングを意識することが重要です。

タンパク質の必要量は体重や運動習慣によって異なり、厚生労働省の食事摂取基準をもとにした計算が目安となります。

過剰な摂取はカロリーオーバーや内臓負担のリスクがあるため、適量の範囲内で効率的に摂ることが髪質改善を成功させる鍵でしょう。

1日に必要なタンパク質の摂取量は体重1kgあたり0.8〜1.6gが目安

髪質改善に必要なタンパク質の摂取量は、一般成人であれば体重1kgあたり0.66〜0.8g/日が推定平均必要量として設定されています。

運動習慣がある人の場合は体重1kgあたり1.6g程度まで摂取量を増やすことが許容範囲とされています。

「15~59歳では0.65g/kg体重/日、60~84歳では0.69g/kg体重/日、全体としては0.66g/kg体重/日と算出された。」

引用元:たんぱく質の食事摂取基準 – 厚生労働省

なお、運動実施者への体重1kgあたり1.6gという数値は、同資料においてタンパク質の高摂取に関する安全性の研究引用値として登場しているものであり、厚生労働省が運動者に対して正式に設定した推奨量とは性質が異なる点に留意が必要です。

体重60kgの一般成人であれば1日あたり約40〜48gのタンパク質が最低限必要であり、運動を行っている場合は最大96g程度が目安となります。

食事だけでこの量を安定して摂取するのが難しい場合に、プロテインで不足分を補うアプローチが合理的です。

自身の体重と活動量から必要なタンパク質量を算出し、その不足分に応じてプロテインの摂取量を調整する方法が髪質改善にも有効でしょう。

食事で足りないタンパク質をプロテインで効率的に補給する方法

食事からのタンパク質摂取量が必要量に届かない場合、プロテインを活用して効率的に不足分を補うことが髪質改善への近道です。

1日の食事で摂取しているタンパク質量を把握し、不足分だけをプロテインで補うという考え方が基本となります。

栄養素の欠乏がある場合はその補正が明確に必要とされており、プロテインは食事の延長線上にある補助ツールとして位置づけるのが適切でしょう。

摂取タイミングによってアミノ酸の吸収効率が変わるため、朝食時、運動後、就寝前といった目的別のタイミングを意識することが効果を高めるポイントです。

朝食や運動後など吸収効率が高いタイミングで摂取するのが効果的

プロテインの効果を最大限に引き出すには、体内でのアミノ酸需要が高まるタイミングを選んで摂取することが重要です。

運動後は筋タンパク質合成(MPS)が高まるため、このタイミングでのプロテイン摂取が炭水化物単独やプラセボに比べて優れた効果を発揮することが示されています。

“For maximizing MPS, the evidence supports the superiority of post-exercise free amino acids and/or protein compared to solely carbohydrate or non-caloric placebo.”

引用元:Nutrient timing revisited: is there a post-exercise anabolic window? – pubmed.ncbi.nlm.nih.gov

朝食時は睡眠中の長い絶食状態から体内のアミノ酸濃度が低下しているため、プロテインで迅速にタンパク質を補給するタイミングとしても適しています。

運動後や朝食時にプロテインを取り入れることで、毛母細胞へのアミノ酸供給も安定し、髪質改善につながる可能性があるでしょう。

就寝前のプロテイン摂取は睡眠中の持続的なアミノ酸供給に有効

就寝前のプロテイン摂取が注目される理由は、睡眠中にも体内のタンパク質代謝が継続しているためです。

カゼインプロテインのように消化吸収がゆっくり進む種類を選べば、睡眠中も長時間にわたりアミノ酸が供給され続け、毛母細胞のケラチン合成に必要な材料が途切れにくくなります。

成長ホルモンは深い睡眠(徐波睡眠)の開始後に分泌がピークを迎えることが知られており、IGF-1を介して毛包の成長期延長や血管新生の促進に関与する可能性が指摘されています。

“IGF-1 also inhibits apoptosis, prolongs the follicular growth phase, and boosts VEGF expression, which supports microcirculation and nutrient delivery.”

引用元:Insulin-like Growth Factor 1 (IGF-1) in Hair Regeneration – pubmed.ncbi.nlm.nih.gov

ただし、就寝前のプロテイン摂取が直接的に毛髪成長を改善するかどうかを検証した臨床試験は現時点で存在せず、上記の関連はあくまで間接的な推論にとどまります。

睡眠中のアミノ酸供給を途切れさせないという栄養戦略の一環として、就寝前のプロテイン摂取を活用しつつ、過度な期待は控えることが妥当でしょう。

プロテインの過剰摂取はカロリーオーバーや内臓負担につながるため注意

プロテインで髪質改善を目指す際に見落としがちなのが、過剰摂取によるリスクです。

健康な人においては高タンパク質摂取がただちに腎機能を低下させるという科学的根拠は十分ではないものの、既存の腎疾患がある場合は腎機能悪化の可能性があるため注意が必要です。

「健康な個人において高タンパク質摂取がただちに腎機能を低下させるという科学的根拠は十分ではない。一方で、既存の腎疾患がある場合、過剰なタンパク質摂取は腎機能の低下を進行させる可能性があるため注意が必要。」

引用元:たんぱく質の食事摂取基準 – 厚生労働省

特定の栄養素の過剰補充がかえって脱毛を引き起こすリスクも指摘されています。

同論文では、欠乏がない状態でのサプリメントの過剰摂取は髪に有害となる可能性があり、特にセレン、ビタミンA、ビタミンEの過剰補充が脱毛と関連付けられていると述べられています。

“In the absence of deficiency, supplementation may actually prove harmful to hair. Over-supplementation of certain nutrients, including selenium, Vitamin A, and Vitamin E, has actually been linked to hair loss.”

引用元:Diet and hair loss: effects of nutrient deficiency and supplement use – pubmed.ncbi.nlm.nih.gov

プロテインは適量を守って摂取することが前提であり、タンパク質の耐容上限量が科学的に確立されていない現状では、体重に基づく推奨範囲(0.8〜1.6g/kg/日)を超えない量で継続的に摂ることが髪の健康と身体全体の安全を両立する方法です。

プロテインと一緒に摂りたい髪の健康に必要な栄養素と生活習慣

プロテインによるタンパク質補給だけでは、髪質改善の効果を十分に引き出すことは難しい場合があります。

ケラチン合成には亜鉛やビタミンB群、ビタミンCといった補助栄養素の働きが不可欠であり、栄養素は単独ではなく相互に作用して生物学的利用能を高めるためです。

加えて、睡眠や運動といった生活習慣の改善、シャンプーやトリートメントによる外側からのヘアケアも組み合わせることで、プロテインの髪質改善効果をより高められるでしょう。

亜鉛・ビタミンB群・ビタミンCはケラチン合成を助ける重要な栄養素

髪質改善を目的としてプロテインを摂取する際は、亜鉛、ビタミンB群、ビタミンCといった補助栄養素を一緒に摂ることでケラチン合成の効率が高まります。

これらの栄養素は毛母細胞の代謝や頭皮のターンオーバーを支える役割を持っており、タンパク質だけを摂取しても十分に活用されない場合があるのです。

プロテインに亜鉛やビタミンB群が配合された製品を選ぶか、食事やサプリメントで別途補うことが効果的な方法でしょう。

髪質改善に重要な補助栄養素の役割を以下に整理しました。

  • 亜鉛:タンパク質の合成をサポートする酵素の補因子として機能し、毛包の退行期(カタゲン)を阻害して成長期を維持する作用が確認されている
  • ビタミンB群(ビオチン・B1・B5・B6):L-シスチンとの組み合わせで毛髪の品質や引張り強度を改善した臨床試験データがあり、アミノ酸代謝を促進する
  • ビタミンC:コラーゲン合成に不可欠であり、鉄の吸収を高めることで毛包への酸素・栄養素の供給を間接的にサポートする
  • コラーゲン:経口補充により毛髪の健康外観スコアの有意な改善(31.9%、p<0.01)が報告されており、頭皮環境の維持に寄与する可能性がある
  • ミネラル(鉄・セレンなど):鉄不足はテロゲン・エフルビウムの原因となり得るため、特に女性は積極的な補給が推奨される

プロテインの効果を最大限に引き出すには、これらの栄養素をバランスよく摂取する食事設計が不可欠です。

亜鉛はタンパク質の合成をサポートし髪の成長を促進する

亜鉛は体内で300種類以上の酵素反応に関与するミネラルであり、タンパク質の合成やDNA複製に必要不可欠な成分です。

円形脱毛症患者を対象とした研究では、血清亜鉛濃度が健常者と比較して有意に低く、疾患の重症度との間に負の相関関係があることが確認されています。

“Statistically significantly lower zinc concentrations were found in the alopecia areata group (p = 0.017).”

“A statistically significant negative correlation between serum zinc levels and severity of the disease was found (p = 0.006).”

引用元:Serum Zinc Concentration in Patients with Alopecia Areata – pubmed.ncbi.nlm.nih.gov

亜鉛は毛包のカタゲン(退行期)を阻害し、テロゲン(休止期)からの回復を促進する作用も報告されています。

“Zinc… inhibits catagen, prevents follicle regression, promotes recovery from the telogen phase.”

引用元:Influence of Nutrition, Food Supplements and Lifestyle in Hair Loss – pubmed.ncbi.nlm.nih.gov

プロテインと併せて亜鉛を摂取することは、ケラチン合成の材料供給とヘアサイクルの正常化を同時にサポートする効果的な組み合わせです。

ビタミンB群とビタミンCはアミノ酸の吸収効率を高める

ビタミンB群はアミノ酸代謝やエネルギー産生に関与する栄養素であり、プロテインから得たアミノ酸を効率的にケラチン合成に活用するために欠かせません。

L-シスチン、薬用酵母(天然アミノ酸とビタミンBの豊富な供給源)、チアミン(B1)、パントテン酸(B5)を含むサプリメントの臨床試験では、毛髪の品質と引張り強度の改善が確認されています。

“Studies on the effect of dietary supplements containing L-cystine, medicinal yeast, thiamine (Vitamin B1), and pantothenic acid (Vitamin B5) were performed, showing improvement in the trichogram, in hair swelling as a criterion for hair quality, and in the tensile strength of the hair fiber.”

引用元:Let Food be Thy Medicine: Value of Nutritional Treatment for Hair Loss – pubmed.ncbi.nlm.nih.gov

ビオチン(ビタミンB7)については健常者への補充効果は証明されていないものの、欠乏症では脱毛が生じることが確認されており、不足しないよう注意が必要です。

“Despite its popularity in the media and amongst consumers, biotin has no proven efficacy in hair and nail growth of healthy individuals.”

“Whether acquired or congenital, typical symptoms of biotin deficiency include alopecia.”

引用元:A Review of the Use of Biotin for Hair Loss – pubmed.ncbi.nlm.nih.gov

ビタミンCはコラーゲン合成と鉄の吸収促進に寄与するため、プロテインやビタミンB群と一緒に摂取することでアミノ酸の体内利用効率がさらに高まるでしょう。

コラーゲンやミネラルの摂取が頭皮環境の維持に役立つ

コラーゲンの経口補充が毛髪と頭皮の両方に好影響を与える可能性が臨床試験で示されています。

12週間のコラーゲン+ビタミンC補充により、毛髪の健康外観スコアが31.9%有意に改善(p<0.01)し、皮膚の弾力性が22.7%有意に向上(p<0.01)したと報告されています。

なお、毛髪本数については27.6%の増加が観察されたものの、統計的有意差には達しませんでした(p=n.s.)。

“Trichoscopy showed an average 11.0% improvement in scalp scaling and a 27.6% increase in the total number of hairs counted vs. placebo (p=n.s.). This was associated with a 31.9% increase in clinical grading score for hair healthy appearance (p < 0.01)."

“Following 12 weeks daily use of the AC supplement… skin hydration was increased by 13.8% (p < 0.01), R2 elasticity index was increased by 22.7% (p < 0.01)."

引用元:A Clinical Trial Shows Improvement in Skin Collagen, Hydration, Elasticity, Hair Count and Scalp Condition – pubmed.ncbi.nlm.nih.gov

加水分解コラーゲン、ビタミンB群、亜鉛を含むサプリメントの別の研究でも、テロゲン・エフルビウム患者において髪の太さ、量、ツヤ、強度の改善が報告されています。

“Participants consuming Pilopeptan® Intensive for 1 month experienced significant improvements in self-assessed hair thickness, amount of hair, shedding, strength, brightness, and softness.”

引用元:Effect of a Hydrolyzed Collagen, Vitamin, and Zinc Containing Supplement on Telogen Effluvium – pubmed.ncbi.nlm.nih.gov

プロテインによるタンパク質補給に加え、コラーゲンやミネラルを組み合わせた複合的なアプローチが頭皮環境の改善と髪質向上により大きな効果をもたらす可能性があるといえます。

睡眠・運動・ストレス管理など生活習慣の改善が髪質改善を後押しする

プロテインと栄養素の摂取だけでなく、睡眠、運動、ストレス管理といった生活習慣の改善も髪質改善に大きな影響を与えます。

成長ホルモンの分泌と毛包の活動はどちらもサーカディアンリズム(概日リズム)に依存しており、質の高い睡眠が毛髪の成長と修復を支える基盤となるためです。

“Both GH release and the HF exhibit circadian-dependent regulation that may be interdependent.”

引用元:Growth Hormone and the Human Hair Follicle – pubmed.ncbi.nlm.nih.gov

長期間にわたるストレスや睡眠障害、過度な運動、制限食といった生活習慣の乱れは細胞代謝やホメオスタシスを撹乱し、後天的な脱毛の素因を形成することが医学的にも指摘されています。

“Prolonged exposure to stress, competitive lifestyle, aggressive fitness regimens, restricted eating, sleep disturbances… disturb the cell metabolism, homeostasis, and work as epigenetic factors influencing genetic expression and create an acquired predisposition to hair loss.”

引用元:Influence of Nutrition, Food Supplements and Lifestyle in Hair Loss – pubmed.ncbi.nlm.nih.gov

プロテイン摂取の効果を最大限に活かすためには、毎日7〜8時間の睡眠を確保し、適度な運動習慣を維持し、ストレスを適切にコントロールする生活基盤を整えることが欠かせません。

栄養補給と生活習慣の改善を両輪で進めることが、継続的な髪質改善を実現する鍵となるでしょう。

シャンプーやトリートメントなど外側からのヘアケアとの併用も大切

プロテインによる内側からのタンパク質補給に加えて、シャンプーやトリートメントによる外側からのヘアケアを併用することで、髪質改善の効果をより実感しやすくなります。

栄養素は単独では機能せず、補助的なミクロ栄養素によって生物学的利用能が保証されるという原則は、体内の栄養補給だけでなく頭皮や毛髪の外部ケアとの連携にも当てはまります。

“Nutrients do not work alone but are supported by accessory micronutrients which ensure biological utilization.”

引用元:Influence of Nutrition, Food Supplements and Lifestyle in Hair Loss – pubmed.ncbi.nlm.nih.gov

頭皮環境を清潔に保つシャンプー選び、ダメージを受けたキューティクルを補修するトリートメント、頭皮の血行を促進するマッサージといった外側からのアプローチは、プロテインで供給されたアミノ酸が毛包で効率的にケラチンへと合成される土台を作る役割を果たします。

内側からの栄養補給と外側からのヘアケアを組み合わせた総合的なアプローチが、プロテインで髪質が変わったという実感をより確かなものにするでしょう。

プロテインによる髪質改善と美肌効果を最大限に引き出すおすすめ活用法

プロテインの効果は髪質改善にとどまらず、美肌や美容全般にも波及します。

タンパク質は皮膚のコラーゲンや爪のケラチンの材料でもあるため、継続的なプロテイン摂取によって髪と肌の両方に変化を実感する人は少なくありません。

筋トレや運動との組み合わせ、男性・女性それぞれの目的に応じた製品選びを意識することで、プロテインの多面的な効果を最大限に引き出せるでしょう。

プロテインの継続的な摂取が髪だけでなく美肌・美容にも効果的な理由

プロテインの継続的な摂取は髪質改善と美肌効果の両方に寄与する可能性があります。

タンパク質は肌のコラーゲンや弾力性を維持するうえでも不可欠な材料であり、12週間のコラーゲン+ビタミンC摂取による臨床試験では皮膚の水分量が13.8%増加し、弾力性が22.7%向上、シワの深さが19.6%減少したというデータが報告されています。

“Following 12 weeks daily use of the AC supplement… skin hydration was increased by 13.8% (p < 0.01), R2 elasticity index was increased by 22.7% (p < 0.01), and Rz profilometry index was decreased by 19.6% (p < 0.01)."

引用元:A Clinical Trial Shows Improvement in Skin Collagen, Hydration, Elasticity, Hair Count and Scalp Condition – pubmed.ncbi.nlm.nih.gov

プロテインで髪質が変わったと感じた人の中には、同時に肌のハリや透明感の改善を実感しているケースも報告されています。

美肌ランキングでも上位に入るプロテイン製品の多くはビタミンCやコラーゲンペプチドを配合しており、髪と美容の両方を意識した製品設計がなされている点が特徴です。

プロテインを美容目的で活用するなら、タンパク質含有量に加えて美肌成分の配合も確認したうえで製品を選ぶことが賢明でしょう。

筋トレや運動と組み合わせることで身体全体の健康と髪質改善を両立

筋トレや運動とプロテイン摂取を組み合わせることで、身体全体の代謝が活性化し、髪質改善にも好影響を与える可能性があります。

運動によって血流が促進されると頭皮への栄養素や酸素の供給効率が高まり、毛母細胞の活動が活発になることが期待できるためです。

ただし、運動とAGAの関連について調べた研究では一貫した結論が得られておらず、低強度の過剰な運動がAGA群で多かったという報告もあるため、適度な強度と頻度を意識することが大切でしょう。

“The total amount of exercise was larger in AGA group than that of normal group (p=0.008).”

引用元:The Association between Exercise and Androgenetic Alopecia – pubmed.ncbi.nlm.nih.gov

過度な運動は酸化ストレスの増大を招く可能性があるため、週3〜5回の適度な筋トレや有酸素運動を継続し、運動後にはホエイプロテインでタンパク質を補給するという習慣が、身体の健康と髪質改善を両立させるバランスの取れた方法です。

男性・女性それぞれの目的に合ったプロテインの選び方と注意点

男性と女性では薄毛の原因やホルモンバランスが異なるため、プロテインの選び方にも目的に応じた使い分けが求められます。

男性のAGAはDHTが主な原因であるのに対し、女性型脱毛症(FAGA)では栄養療法とミノキシジルの併用がミノキシジル単独よりも優れた効果を示すことが報告されており、女性はプロテインを含む栄養補給の恩恵を受けやすい可能性があります。

“Gadzhigoroeva et al. finally provide the evidence for the superiority of a combination therapy of female androgenetic alopecia (FAGA) with a nutritional treatment and topical minoxidil over minoxidil monotherapy.”

引用元:Let Food be Thy Medicine: Value of Nutritional Treatment for Hair Loss – pubmed.ncbi.nlm.nih.gov

女性がソイプロテインを選ぶ場合、大豆イソフラボンの摂取量には上限がある点に留意すべきです。

厚生労働省は特定保健用食品として追加的に摂取する大豆イソフラボンの量をアグリコン換算で30mg以内とするよう定めており、妊婦や子どもは日常的な食生活に上乗せしての摂取が推奨されていません。

「子どもや妊婦が、日常の食生活で食べている『伝統的な大豆食品』に加えて、特定保健用食品などにより、日常的な食生活に上乗せして大豆イソフラボンを摂取することは、推奨されていません。」

引用元:大豆及び大豆イソフラボンに関するQ&A – 厚生労働省

男性はDHT対策としてソイプロテインの活用を検討しつつ、AGAの進行が認められる場合は早期にクリニックを受診することが望ましいでしょう。

女性は栄養療法の効果が出やすい傾向があるため、プロテインを中心にビタミンB群、亜鉛、コラーゲンを組み合わせた総合的な栄養戦略を立てることが、髪質改善と美容の両面で成果を得るための効果的な方法です。

施術の様子や各院の最新情報はSNSをチェック!

ACCESSclinic

0120-661-062診察時間:11:00〜19:00
休診日:なし

銀座・数寄屋橋交差点不二家の看板が目印

〒104-0061
東京都中央区銀座4-2-12 銀座クリスタルビル5F
銀座駅B10出口から徒歩約0分、有楽町駅A0(東側)出口から徒歩
約1分、日比谷駅A1出口から徒歩約2分 銀座・数寄屋橋交差点
不二家の看板が目印のビル

0120-556-595診察時間:11:00〜19:00
休診日:水・日

吉祥寺駅北口徒歩1分 駅前ロータリー、アーケード入口手前

〒180-0004
東京都武蔵野市吉祥寺本町1-1-12 小野山ビル3F

<
call
電話
LINE
mail
フォーム
location_on
アクセス
close
call 電話でのご予約・お問い合わせ
銀座院
0120-661-062
11:00~19:00
吉祥寺院
0120-556-595
休診:水・日(祝日は診療)
11:00~19:00
close
LINEでのご予約・お問い合わせ
銀座院
【銀座院】LINEで友だち追加
休診日:なし
11:00~19:00
吉祥寺院
【吉祥寺院】LINEで友だち追加
休診日:水・日(祝日は診療)
11:00~19:00
close
location_on アクセス
銀座院
〒104-0061
東京都中央区銀座4-2-12
銀座クリスタルビル5F

吉祥寺院
〒180-0004
東京都武蔵野市吉祥寺本町1-1-12
小野山ビル3F