現東海大学形成外科教授赤松先生のご挨拶から会合が始まります。赤松先生は常に穏やかで、物腰も語り口も非常にソフト。安定の安心感があります。唇顎口蓋裂と顎変形症を中心に診察されていますので、その他形成外科一般の疾患で診察を受けるのは難しいと思いますが、一度そのジェントルな話し方と笑顔を皆さんにも見て頂きたいです。大好きな先輩の一人です。

先日大学でも講義を行いましたが、この同門会でも少々発表をさせて頂きました。ヒアルロン酸のセミナーや美容医療機器のセミナーなど、最近は人前でお話をさせて頂く機会が増えていまして、9月10月の2か月間で5件の出番がありました。あまり得意ではないのですが、何事も経験と言う精神で快くお引きうけして頑張ってお話しています。

中心に鎮座しておれるのが、谷野先生、美容医療関係者では知らない人はいない美容業界の重鎮です。谷野先生の喜寿のお祝いを同門会一同でさせて頂けたのは大変光栄ですし、いまだ現役で厚労省や消費者庁との折衝などを行われており、信じられないバイタリティーとそのお人柄、懐の深さに改めて感服致しました。

また、大学卒業後は医局の先輩である榊原先生の下で開業医としてのノウハウをご指導いただいたのですが、久しぶりに榊原先生ともゆっくりお話しさせていただく機会があったのも、大変懐かしく胸にこみ上げる思いもありました。あいかわらず榊原先生のスピーチはユーモアに富んでおり、低いトーンで落ち着いた語り口は聞く人の心を惹きつけます。せっかく榊原先生のもとで学ばせて頂いたわけですから、僕ももっともっと見習わなければと感じました。

同門会は言うなれば、OBのあつまりで親睦の会（飲み会がメイン）のようなものですが、大学でバリバリ活躍している先輩後輩の業績、実績を拝聴したり、我々開業医もトレンドや研究の発表であったり、異分野で活躍されているOBの先生の業務内容など、学術的な交流の場ともなっています。おそらく次の世代の教授となるであろう現役講師の先輩の業績発表は流石の一言でしたし、後輩で大学に残っている先生方の業績発表もまた、立派に成長されていると感心させられると同時に、自分も頑張らなければいけないなと、大きな勇気をもらえました。

僕の感覚でしかありませんが、一般的な開業医の半数以上は、開業を境に母校との絆が薄まり、関係性が疎遠になってしまうように感じます。中には喧嘩別れのような形で、まったく交流を持たない開業医の先生も少なくありません。そういった風潮の中では、珍しく東海大学のOBの先生方は僕を含めて、母校とのつながりを大事にしている方が多いように感じます。

つながりを大切にするのは、もともとの医局（大学内での形成外科という部署）の雰囲気が一番大きいものだと思います。雰囲気を形成するのに一番重要なものはそのトップ。いままでの歴任の教授の先生方のお人柄の賜物なのであろうと思います。初代教授長田先生、谷野先生、宮坂先生、そして赤松先生、皆さん本当に医師としての類まれな実力だけでなく、後輩が慕いたくなる人間的魅力をお持ちの先生方です。美容をやりたい、開業したい、そういう意思を持つ医局員であっても温かく見守り、退職後もお力添えをいただけます。本当に全国でも珍しい医局だと思います。つながりを大切にするもう一つの要素は皆さん大酒家。お酒大好きな方が多いのも、その秘訣なのかとも思います。僕もまた然り（笑）。飲みすぎはいけませんね。注意したいところです。あと、もう一つ忘れてはいけないのが医局秘書さんです。実は東海大形成は30年以上にわたり、医局を守り続けていた秘書さんがいました。その人の存在もとても大きかったと思います。

本日もセミナーがありました。今回は僕の出番はありませんでしたが、国内外を問わず活躍されているドクターのお話を聞くのは本当に勉強になります。本日のセミナーで得たものはまた後日、書かせていただきたいと思います。

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