【ニキビが大量発生・色素沈着】ダーマペン4で後悔した声に対して医師が原因と対処法を解説
インターネットやSNSなどで「ダーマペンで後悔した」という書き込みは少なくありません。ニキビの悪化や色素沈着など、深刻な肌トラブルを招いたケースもみられ、施術をためらう方もいらっしゃいます。今回はダーマペンによる失敗の原因や、対処法について医師が解説します。
ニードルにより肌を再生に導くダーマペン
ダーマペンとは、マイクロニードル(極細針)が装着されたペン型の医療機器です。2011年ダーマペンワールド社(豪)より開発・販売され、改良を重ねた結果、現在のダーマペン4に至ります。
マイクロニードリング治療の歴史
ダーマペンを含むマイクロニードリング治療の歴史は古く1900年初頭のドイツで治療の原型が発表されたあと、2006年以降、ニキビ跡など、さまざまな形態の瘢痕治療に関する治療報告を中心に学会発表や論文の数は増加し、肌の若返りや肝斑を含む色素斑の治療などの報告も増えています。ペン型・スタンプ型・ローラー型・RFやLEDを併用するもの等、多くのバリエーションが存在しています。
肌の生まれ変わり施術「ダーマペン4」
ダーマペン4は創傷治癒力(自然治癒)を応用した美容医療施術です。16本のマイクロニードルが1秒間に1920個の微細な穴を皮膚表面にあけ、線維芽細胞を活性化します。ターンオーバーの正常化と、コラーゲン・エラスチン産生が促進されることから、肌の生まれ変わり施術とも呼ばれています。
治療目的に合わせニードル深度を皮下0.2〜3.0mmまで調節することで、小ジワから重度のニキビ跡まで改善へと導きます。またダーマペン4は、さまざまな美肌製剤との併用が可能です。
ダーマペン4に寄せられる後悔の声とその原因
ダーマペン4による施術の失敗の多くは、ニキビ発症や色素沈着が挙げられます。いずれも放置することで悪化を招くケースがあるため注意が必要です。
1.施術前よりニキビが悪化した
ダーマペン4の適応となる症状の一つに「ニキビ」があります。ダーマペン4は白ニキビや黒ニキビと呼ばれる炎症のない状態のものから、赤いニキビ、膿を持った黄色いニキビなど炎症性のもの、そしてクレーターなどのニキビ痕まで、すべての状態のニキビが治療の対象となります。
ダーマペンに限らず、実はケミカルピーリングやフラクショナルレーザーといったその他の代表的なニキビ治療法でも、この現象は共通して起こりうることです。これは実際のニキビ診療において、しばしば遭遇する事実であり、ニキビ治療の経験が豊富な医師であれば誰でも経験していることです。
ニキビの原因は複雑で多岐にわたりますが、①角化異常(ターンオーバーの乱れ)②皮脂分泌過多(ホルモンバランス)③アクネ菌を含む皮膚常在菌叢の乱れ、の主に3つに集約できます。
ほとんどのニキビ治療は①を即時的に、そして中長期的に改善しますが、治療間もない時には②や③を一時的に悪化させる場合があります。
この皮肉な悪化現象を【好転反応】と呼び、患者様に説明することは少なくありません。どのようなニキビ治療であれ治療を継続していれば、3つの要素すべてが徐々に落ち着き、ニキビは改善していくケースが大半です。そのため、あきらめずに根気強く治療を継続することは非常に重要であり、事前に十分治療の流れやゴールの説明を受け、理解を得て、治療にあたることが重要です。
2.ダーマペンの針跡が色素沈着してしまった
ダーマペン4のニードル径は0.20mmと非常に細い針です。施術後の皮膚に針穴が見えることはなく、傷跡が残ることはありません。しかし、皮膚の厚みは顔の部位ごとに大きく異なっており、設定を無視した治療により、しばらく針痕が目立つ場合があります。
例えば瞼と頬では倍以上の厚みの差がありますから、皮膚の厚みに応じて設定を変更するのは重要な作業です。針痕の赤みがまだ目立つ時期に紫外線に過度にあたったり、摩擦やその他の外傷が加わってしまえば、針痕の赤みはさらに長引くこととなりますから、治療後の肌ケアには注意が必要です。
3.肝斑が悪化した
肝斑とは顔の左右対称(主に左)に生じる境界不明瞭なシミのことです。額や口の周り、顔の片側のみに見られるケース等、バリエーションも多く、診断を正確におこなうのは経験豊富な医師でも難渋する場合があります。そのため自己診断は極めて難しいシミの一つになるため皮膚治療の専門医に診察を受けることが重要です。
肝斑が悪化するケースというのは、先ほどのニキビ治療と同様、起こりうることではあります。しかし、ダーマペン4を適切に治療する限り問題となることは多くありません。
肝斑の原因も複雑ではありますが紫外線やホルモンバランス、皮膚表面に対する過度な摩擦などによって、メラノサイトというメラニン色素の工場の過活動(メラニンを必要以上に産生する)が原因の一つと考えられています。
こちらは、ダーマペン4のメーカーホームページのうち、色素沈着の治療に関するページです。適切な治療をおこなうことで肝斑を含む色素斑の治療として、オーストラリア現地で実施されています。
日本でもRFを併用したマイクロニードリング機器の肝斑に対する有効性の発表は多く、ダーマペン4でも当然、肝斑を含む色素斑の治療は可能です。ただし、適切な診察そして適切な治療をおこなうことが肝斑治療においては最も重要なことです。
4.赤みやかさぶたなどのダウンタイムが長引いた
ダーマペン施術後は、ニードル深度により赤みや軽微な腫れが生じます。これらの症状は通常、数日で治まることがほとんどですが、保湿やUV対策を怠ることによりダウンタイムが長引くケースも多く見られます。ダーマペン施術後の肌はとてもデリケートな状態です。刺激を与えず、保湿中心のセルフケアをおこないましょう。
5.肌のガサガサ感や乾燥が気になる
ダーマペン施術後の肌は、一時的につっぱり感や乾燥が強く現れます。皮むけや微細なかさぶたが生じるケースもあるため、ダーマペンを後悔する方も少なくありません。しかし、これらの反応は数日〜1週間程度で、適切なスキンケアにより治まることがほとんどです。
6.期待していた効果が出なかった
ダーマペンは創傷治癒を利用した低侵襲施術です。ニードルによって線維芽細胞を活性化させコラーゲン・エラスチン産生を促す施術となり、肌の状態によっては数回の施術が必要となります。そのため即時的な効果など、ダーマペンに対して過度な期待を寄せていた場合、仕上がりに満足できず「失敗」と感じることが多いようです。
一方、ダーマペンの効果は施術者の技術力や、併用する美容製剤によっても大きく左右されます。ダーマペンを受ける際は臨床経験の多い医療機関で、目的に合わせた美容製剤を併用することが大切です。
ダーマペンはやめたほうがいい?
ダーマペンの失敗や後悔する口コミによって、施術を躊躇する方もいらっしゃることでしょう。しかしダーマペンは長い歴史をもち、優れた美肌効果をもたらす美容医療施術です。臨床経験の多い医療機関で信頼のおけるカウンセリングと施術、正しいアフターケアをおこなうことで、ダーマペンによる失敗を避けることができます。
ダーマペンで後悔しないために気をつけたい事
事前に施術内容やダウンタイムについて確認する
ダーマペンは毛穴やニキビ跡など、改善したい症状や肌状態によってニードル深度の調整をおこないます。また、美肌製剤の併用の有無によっても効果は異なるといえるでしょう。カウンセリング時には必要とする施術回数や適応する美肌製剤、ダウンタイムについてをしっかり確認することが大切です。
施術後のアフターケアを怠らない
ダーマペンによる失敗はアフターケアも大きく関わります。ニキビ悪化や色素沈着を防ぐためにも医師の指示に従い、丁寧なスキンケアをおこないましょう。
- 飲酒や運動など過度な血行促進を避ける
- 長時間の入浴やサウナなど過度な体温上昇を避ける
- 保湿中心のスキンケア
- 施術部位へ刺激を与えない
- 紫外線を避ける
ダーマペン4と美容製剤の併用によりダウンタイムを軽減
ダーマペン4は単体での施術が可能です。一方、目的に合わせた美容製剤を併用・導入することでダウンタイムを軽減し、より高い美肌効果をもたらすとされています。
当院でダーマペン4と併用できる製剤
マッサージピール(PRX-T33)
ダーマペン4との組み合わせ施術は「ベルベットスキン」と呼ばれています。コラーゲン産生にアプローチしながら、シミやくすみを改善へと導きます。
おもな効果:ニキビ跡・ハリ改善・シミ・くすみ・小ジワ
エクソソーム(幹細胞培養上清液)
ヒト幹細胞培養時に使用した培養液の上澄み液を浄化・濃縮した美肌製剤です。エクソソームやさまざまな成長因子など、エイジングケア成分が豊富に含まれます。
おもな効果:トータルエイジングケア
コラーゲンブースター(PCL)
ポリカプロラクトンと呼ばれる体内吸収性の医療糸と同成分で作られた製剤です。コラーゲン産生を促し、ハリ感と弾力のある若々しい肌へと導きます。
おもな効果:小ジワ(目周りも適応)・影クマ・ハリ改善
スネコス
非架橋のヒアルロン酸と6種類のアミノ酸からなるエイジングケア製剤です。加齢とともに失われるヒアルロン酸を補い、コラーゲン・エラスチン産生にアプローチします。
おもな効果:乾燥をともなう皮膚炎(アトピー性皮膚炎等)・青クマ・影クマ
アムニオジェニックス
ヒト胎盤由来の美肌製剤です。コラーゲンやラミン(タンパク質)など285種類もの成分を含み、クレーター状のニキビ跡やトータルエイジングケアが可能とされています。
※アムニオジェニックスをご使用の際は献血不可となります
おもな効果:ニキビ跡・トータルエイジングケア
プレミアムセル
ヒト骨髄幹細胞培養液を主成分とした美肌製剤です。サイトカインや成長因子が加齢により衰えた線維芽細胞にアプローチすることで若々しい肌へと導きます。
おもな効果:色素沈着・赤ら顔・炎症性皮膚炎(アトピー性皮膚炎等)・トータルエイジングケア
SRCマスクパックプラス
照射施術やニードル施術跡のクーリングケアとして多くの医療機関で導入されているメディカルパックです。成長因子を主成分とした「プラス」と、ヒト臍帯血幹細胞順化培養液を主成分とする「メド」の2タイプがあります。ダーマペン4施術後のホームケアとしてもご使用いただけます。
おもな効果:施術後の赤み抑制・毛穴改善・小ジワ・ニキビ
カレシム
カレシムとは赤鹿の臍帯から採取した幹細胞を主成分とするメディカルセラムです。ターンオーバーに着目した処方によりキメを整え、うるおいを与える美肌製剤とされています。
おもな効果:ターンオーバー改善・ダーマペン施術のダウンタイム短縮
アルジリン
植物由来の合成ペプチドが主成分とされ”塗るボツリヌス注射”とも呼ばれています。穏やかに表情筋へ作用し、小ジワや軽度のたるみを自然に引き上げる美肌製剤です。
おもな効果:表情筋による小ジワ・軽度のたるみ・オイリー肌改善
ボツリヌストキシン
メソボトックスやスキンボトックスと同様の効果をもたらします。皮膚・真皮層・立毛筋・皮脂腺・汗腺などの皮膚付属筋に緩徐にボツリヌストキシンが作用することで、顔全体にハリを与え、小ジワの目立たないなめらかな肌へと導きます。
おもな効果:表情筋による小ジワ・軽度のたるみ・オイリー肌改善・たるみ毛穴改善
※当院都合により製剤の変更、取扱いを中止・終了することがあります。また、在庫状況によっては併用していただけない製剤がある場合がございます。
スキンリファインクリニックのダーマペン施術
当院のダーマペン4は豊富な種類の併用製剤により、小ジワから深刻なニキビ跡まで幅広い治療が可能です。また、より高い有効性と安全性のためクレーター等、重度のニキビ跡は医師による施術をおこなっております。
ダーマペン4専用カバーを装着し、徹底した衛生管理と臨床経験の豊富な施術者のみが担当いたします。医師による丁寧なカウンセリングによりダーマペン4が適応外となる肌状態であればハイドラフェイシャルなど、より刺激の少ない施術をご提案いたします。
お得で安心な「ダーマペン4」サブスクプラン
ダーマペン4は定期的な施術を継続することで美肌効果が発揮されます。SRCでは長期的な施術を安心して受けていただくために、ダーマペン4サブスクプランのご用意があります。
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