ヒアルロン酸製剤の硬さや持続効果を構成する要素
ヒアルロン酸製剤の種類を決める2つの要素
ヒアルロン酸注入は小ジワの改善から形成術まで幅広い適応のある施術です。注入のみで完了する施術ですが、自然で美しい仕上がりのためには、皮膚の老化症状に対して適切な粘弾性のヒアルロン酸製剤を選ぶことが何より重要といえます。
ヒアルロン酸製剤の種類(粘弾性)を決定づける要素は「架橋度」と「分子の大きさ」であり、各メーカーより多種多様なヒアルロン酸が開発されています。
「架橋度」とはヒアルロン酸分子同士の結合度合い
「架橋」とはヒアルロン酸製剤の粘弾性(硬さ)を調整する添加剤のことです。
架橋度が高いとヒアルロン酸分子同士の結びつきが強くなり、硬く持続効果の長いヒアルロン酸製剤となります。これは顎先や額などの形を整えたり、たるみの改善に向いています。
架橋度の低い、もしくは非架橋のヒアルロン酸は柔らかなゲル状で、皮膚が薄くデリケートな部位への注入が可能です。これは肌質改善や小ジワ改善と相性が良いとされます。
ヒアルロン酸はもともと体内に存在する物質なのでアレルギーリスクは低く、製剤は時間経過とともに体内に吸収されるため安全性が高いとされています。一方、添加剤である架橋は稀に体内に残存することがあり、しこりなどを引き起こすケースもあるといわれています。
近年ではメーカー独自の技術により、架橋を極力抑えた製剤や、架橋を使わずヒアルロン酸のみで粘弾性を調整する製剤も数多く開発されています。
架橋・非架橋のヒアルロン酸製剤とその特徴
架橋あり | 非架橋 | |
---|---|---|
改善できる悩み(目的) | シワ・ほうれい線・たるみ・額や鼻筋、アゴなどの形成術・リガメント補強・顔面骨萎縮部位の補填 | 小ジワ・肌質改善 |
使用部位 | 額・こめかみ・涙袋・鼻・頬・唇・アゴ・首の横シワ・手の甲 | 目周り・口周り・首・デコルテ・手の甲 ※基本的に全顔 |
効果持続期間 | 約3ヵ月〜1年 ※製剤により異なる ※定期的なタッチアップにより効果の持続期間が延長する |
約3週間 ※定期的なタッチアップにより効果の持続期間が延長する |
おもな製剤名 | レスチレン®シリーズ | RRSロングラスティング スネコス |
「分子」とはヒアルロン酸の粒の大きさ
ヒアルロン酸は「グルクロン酸」と「N-アセチルグルコサミン」の2糖が直鎖上に交互に結合した構造です。
体内に存在するヒアルロン酸は、分子量数100万の高分子として存在します。分子量とは一つひとつのヒアルロン酸の大きさのことです。化粧品などでも知られる”低分子ヒアルロン酸”とは、通常100万以上の高分子ヒアルロン酸の分子量を人工的に1万〜10万程度に縮小したものとなります。
ヒアルロン酸製剤の粘弾性(硬さ)は、分子量(一つ一つのヒアルロン酸の大きさ)によって異なります。分子量が大きいヒアルロン酸(高分子ヒアルロン酸)は、粘弾性が高く硬いゲルです。額や鼻筋・アゴなどの形成術やリガメント補強に使用され、長期的な効果を維持します。
一方、一つひとつの分子量が小さい低分子ヒアルロン酸は、形成力がありません。小ジワ治療などに適した低分子ヒアルロン酸は、真皮浅層への注入も凹凸感のない、なめらかな仕上がりとなります。
ヒアルロン酸は高分子・低分子を問わず、とても単純な構造をもつ分子です。しかし生理的特徴はさまざまであり、紫外線や加齢などの炎症抑制のほか、低分子ヒアルロン酸においては血管新生を促進する働きをもちます。近年ではシワ改善や形成術だけでなく、肌細胞活性にアプローチする肌質改善ヒアルロン酸製剤も販売されています。
高分子・低分子のヒアルロン酸製剤とその特徴
高分子(分子量が大きい) | 低分子(分子量が小さい) | |
---|---|---|
改善できる悩み(目的) | シワ・ほうれい線・たるみ・額や鼻筋、アゴなどの形成術・リガメント補強・顔面骨萎縮部位の補填 | 小ジワ・上まぶたの凹み・下まぶたの凹み・唇のボリュームアップ |
使用部位 | 額・こめかみ・涙袋・鼻・頬・唇・アゴ・首の横シワ・手の甲 | 目周り・口周り・唇・首・デコルテ・手の甲 ※基本的に全顔 |
硬さ | 形成力のある硬さをもつ | 形成力はなく柔らかい |
効果持続期間 | 比較的長い 約3ヵ月〜1年 ※製剤により異なる ※定期的なタッチアップにより効果の持続期間が延長する |
高分子製剤と比べると短い 約3〜6ヵ月 ※製剤により異なる ※定期的なタッチアップにより効果の持続期間が延長する |
当院で使用するレスチレンの架橋や分子構造
当院ではより安全性の高いヒアルロン酸注入のために、厚生労働省承認「レスチレン®シリーズ」を導入しております。
真皮中間の比較的浅い皮膚層へアプローチする「レスチレン®リド」と、真皮深層から骨膜上までアプローチする「レスチレン®リフトTMリド」2タイプのヒアルロン酸製剤は、いずれも長期的な持続効果が大きな特長です。
架橋が極限まで抑制されたヒアルロン酸製剤
レスチレン®シリーズは独自技術「NASHATMテクノロジー」により、絡み合うように結合するヒアルロン酸分子構造そのものを活かした製剤です。添加剤である架橋の割合を1%以下に抑え、遅延性アレルギーなどの異物反応リスクを限りなく軽減しました。
均一なヒアルロン酸分子サイズによる長期的な効果
レスチレン®シリーズは、レオロジー特性(流動学)に基づき開発されたヒアルロン酸製剤です。ヒアルロン酸分子サイズが均一なゲルとなり、表情筋の複雑な動きに適応します。注入部位に安定的に留まるレスチレン®シリーズは、一般的なヒアルロン酸製剤とくらべシワ改善やリフトアップ効果の長期維持を実現しました。
レスチレン®リドとレスチレン®リフトTMリド、いずれも完全に体内吸収される前に2回目の注入(タッチアップ)をおこなうことで、約24〜36ヵ月の持続効果があるとされています。
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