【失われてゆく、我々の内なる細菌】今すぐ腸内フローラを守りたくなる1冊
腸内細菌メインの微生物に関する一般書籍で、科学的専門用語は最小限、誰にでも読みやすい作りです。微生物学の教授が著者で、訳者の方も同分野の大学教授でありながら、すんなり読了できる非常に伝わりやい文章になっています。専門知識が必要な難しい内容の場合【細かい内容を明確に伝えようとするほど、全体像がぼやけて掴めない】理解が進まなくなる、という現象が専門書では起こりやすいですが、そういったミスリードがほとんどなく、著者の伝えたいことが明瞭に読者に届きます。
これは簡単なようで実はかなり難しいです。著者の実力か訳者の翻訳力か、どちらも素晴らしいのだと感じますが、語り口も心地よく、比喩表現、たとえ話もとてもわかりやすいです。
少し誇張して言わせて頂くと、本書の面白い切り口は【ピロリ菌】は善玉菌である、と言う主張です。厳密には胃潰瘍や胃がんの原因となるピロリ菌を【善玉】とまでは言及していませんが、ピロリ菌を絶対悪と規定し除菌すべし、と盲信している現代医療に警笛を鳴らしています。
いままで何度もブログでご紹介させて頂いていますので、もう良くご存知の方も多いと思いますが、腸内フローラの研究は世界中で盛んに行われています。善玉菌、悪玉菌、日和見菌、やや善玉優位の環境が健康にも美容にも良いとされています。大盛無料なら、すぐに大盛を頼んでしまう性格wですから、善玉と言われればそればかり、増やしたくなりますが、沢山の種類を備えている腸内フローラ、【多様性】を持っている腸内環境がどうやら理想的であると考えられるようになってきました。この【多様性を持つこと】の意義が非常に分かりやすく解説されています。
大盛な性格wなので、どうして多様性が重要なのか、善玉ばっかりでいいじゃないの、と思ったりしていたのですが、本書を読んで、『なるほど、多様性がこれからの時代には必要』と言う事をよく理解することができました。
ネタばれになりますので、詳細なレビューは控えますが、【ある種の微生物が身体内に存在 しない ことが、私たち人間の健康に負の影響を与ている可能性が高い】というのがキーワードになります。たとえば、町、国、人々が暮らす世界を想像したときに、様々な役割や職種が住人にはあるわけですけど、警察官僚や病院がない、けれども健全で健康な国家、など想像できないのと同じように、我々の体内の世界もまた様々な役割をもった多種多様な微生物が住んでおり、その多様性が失われていくことの危険を喚起しているのです。
その多様性の一つがピロリ菌なんですね。読んでいただくとなるほどね、とご理解いただけると思います。僕自身はピロリ菌の除菌をまだしていませんので、本書を読み終わえた頃にはピロリ菌にいて欲しいなと思いましたが、除菌した方が読まれても別にその医療行為を後悔するような内容ではありません。
どういう事?と思われると思うんですけど、善と悪、メリット・デメリット、完全に極端に世界や価値観を分断することはできないのです。喧嘩両成敗、どちらにも言い分があるというか、立場によって正義とはなんたるかが変わるというか。なので、ピロリ菌に関しても、その他の菌に関しても、そして抗生物質という重要な薬剤の使用に関しても、完全に除菌したほうがいいとか、薬剤の使用をやめた方がいいとか言及することはできないんですね。そのあたりの視界がより明瞭になった気がいたします。
健康、美容、そして腸内フローラにご興味がある方は是非読んでみて欲しい一冊です。
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