ボツリヌス注射を打ち続けると効かなくなる理由と対策

篠原秀勝

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スキンリファインクリニック
篠原秀勝(しのはら ひでまさ)

ボツリヌス注射は、表情ジワや小顔改善などに使用する美容医療施術のひとつです。ダウンタイムがほとんどない低侵襲施術とされていますが、効果持続のためには繰り返しの注入が必要となります。

一方で「ボツリヌス注射を続けると効かなくなる」といわれ、不安をもつ方も少なくありません。今回はボツリヌス注射が効かなくなる理由と対策、ボツリヌス注射を続けるために知っておくべきことを解説します。

ボツリヌス注射とは筋肉の働きを抑制する施術

ボツリヌス注射とはボツリヌス菌から抽出・精製した安全性の高い天然のタンパク質です。筋肉を動かす神経伝達物質「アセチルコリン」の分泌をブロックすることで、過度な筋肉の働きを抑制します。ボツリヌス注射は筋肉の収縮運動による皮膚に生じた折りたたみジワ(表情ジワ)や、発達した咬筋(エラ)を改善へ導く施術です。

なお、ボツリヌス注射とボトックス注射の違いは医療メーカーの違いです。ボトックスという注射はボツリヌストキシンの商品名の一つですが、起源が古いため、一般的にボツリヌストキシンのことをボトックスと呼称することも少なくありません。いずれもボツリヌス菌株を主成分とした製剤となり、作用機序も同様といえるでしょう。

ボツリヌス注射を打ち続けると効かなくなるといわれる理由

ボツリヌス注射は効果のピークが約4〜6週間であり、それ以降は筋肉への抑制効果が減少します。これはボツリヌス製剤によってアセチルコリン分泌をブロックされた神経が、新たな神経枝を作ることで生じ、3〜4ヶ月後には筋肉の動きは完全に元に戻ります。しかし筋肉のボリューム減少の目的で治療をおこなっている場合、元に戻るまでの時間は一般的に延長します。

ボツリヌス注射の効果持続のためには、数ヶ月おきの注入が必要です。一方で「ボツリヌス注射は打ちすぎると抗体ができる」「ボツリヌス注射を打ち続けると効かなくなる」などの不安から再注入を迷う方も多くいらっしゃいます。なお、ボツリヌス注射(ボトックス等)に対する抗体産生のメカニズムは完全にはわかっていません。

ボツリヌス注射による抗体産生の確率

少量のボツリヌス注射による抗体産生の確率はとても低く、注入間隔を3ヶ月以上あけることで、ほとんど抗体産生はおこなわれないとされています。

ボツリヌス注射による抗体産生は、年間使用量が500単位以上が目安といわれています。目尻のシワ改善であれば10〜20単位が必要量であることから、抗体産生の確率は低いといえるでしょう。しかし、ふくらはぎなどへの施術は一度の注入が高用量となり、短いスパンによる注入は抗体産生リスクが上がるため注意が必要です。

抗体ができる原因と対策

ボツリヌス注射による抗体産生のリスクは低いとされています。しかし短いスパンにボツリヌス注射を繰り返すことにより、抗体産生リスクは上がるといえるでしょう。当院での経験や、一般的に示唆されている見解についてボツリヌス注射による抗体産生の原因はおもに3つ挙げられます。

原因1:局所に過剰な単位数を注入する

エラや肩、ふくらはぎ、ワキの下の汗止めなどの施術では高用量となるケースが多いです。一方、眉間や目尻などの表情ジワの治療では使用量は少なくなります。高用量を使用するエラや肩での抗体産生リスクだけが高いということはなく、眉間や目尻での抗体産生も多く発生しており、1回で使用する総量というよりも、局所でのボツリヌストキシンの量(単位数)が問題となるケースが多いように思われます。

例えば、標準的には10〜20単位が推奨される部位に40単位、100単位というような極端な高用量の単位数を使用することが、抗体産生のリスクとなる可能性が高いと考えられます。いたずらに単位数を増やすことをせず、必要最小限の注入をおこなうことが安全でしょう。

原因2:同じ注入部位を短いスパンで施術する

現在、ボツリヌス製剤はさまざまな製薬会社から発売されています。基本的にいずれのメーカーのボツリヌス注射も持続期間は約3〜4ヶ月であり、その程度の期間で継続することが推奨されています。

3〜4ヶ月の持続期間とはいえ、効果のピークは4〜6週程度ですから2ヶ月ほどの経過においては効果が切れ始めている場合がほとんどです。なお2ヶ月程度の短いスパンで繰り返し注入することで、効きが悪くなってしまうケースをよく見かけます。

原因3:複合タンパク質が多く含まれる製剤を使用する

ボツリヌス注射による抗体産生は、おもに製剤に含まれる「複合タンパク質」が原因です。ボツリヌス菌はA〜G型に分類され、すべての菌体内で神経毒素と複合タンパク質を形成し、筋肉の収縮運動へ作用します。(美容医療に使用するボツリヌス製剤はA型)

当院で使用する「コアトックス®」は余分な複合タンパク質が除去されたボツリヌス製剤です。MFDS(韓国食品医薬品安全処)承認のボツリヌス製剤であり、安全性が高く抗体産生リスクができにくいといわれています。

ボツリヌス注射治療の最大のメリットはシワの予防です。シワが深く刻まれる前に治療を開始すれば、シワの進行を限りなく緩やかにすることが可能です。長くシワ予防をおこなうためには継続が重要であり、抗体ができにくい性質は大きなメリットといえるでしょう。

効果がでない=抗体が原因ではない場合も

ボツリヌス注射を受けたにも関わらず、効果がでないケースも少なくありません。これまで施術経験のある場合、抗体産生を疑う方もいらっしゃいますが、注入部位に対してボツリヌス製剤の単位数が少なく、効果がでない可能性が考えられます。

ボツリヌス注射を受ける際は信頼できる医師の診断のもと、適切な量の製剤を適切な部位に注入することが大切です。

ボツリヌス製剤の保管状態も効果に関係

ボツリヌス注射が効かない原因は、それ以外にもさまざまです。ボツリヌストキシンはもともと非常に繊細な薬剤であり、熱や強い光、衝撃などによって容易に効果が下がってしまいます。

冷暗所ではない倉庫で保存している場合、それだけで効果が減弱する可能性は大いにあります。ボツリヌストキシンの多くはフリーズドライの粉末で、これを生理食塩水などで溶解して使用します。原則当日に使い切るものですが、冷蔵庫などで保存するクリニックは少なくありません。溶解した直後が一番新鮮な状態であり、冷蔵庫保存などの日数が経過することでも効果が下がり、あまり古くなった薬剤では効果がまったくなくなる場合もあります。

ボツリヌス注射は長く続ける前提の施術

ボツリヌス注射による抗体産生を不安に思い、施術を躊躇する方も多いのではないでしょうか。

ボツリヌス注射は継続することを前提とした美容医療施術です。ボツリヌス注射による抗体産生の確率はとても低く、適切な施術間隔で適切量(単位)の注入をおこなう限りボツリヌス注射の効果が失われることはありません。

ボツリヌス注射は長く続けても問題がないというよりも、長く続けることで真の価値を発揮するものです。

ボツリヌス注射の啓蒙に努めた篠原院長による施術

当院院長、篠原医師は美容医療としてのボツリヌス注射の国内承認以来、ボツリヌス製剤の特徴や手技を研究し、指導医として啓蒙・普及に努めてきました。より高い安全性と効果持続を求め、各メーカーのボツリヌス製剤を自ら注入したうえで、現在最良と思われる「コアトックス®」を使用しております。表情ジワや小顔施術のご相談は篠原医師へお任せください。

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