脇汗を止めるボツリヌス注射は打ち続けると効果がなくなる?適切に受けることで抗体リスクは回避可能
脇汗が気になる季節の訪れとともに「脇ボツリヌス注射」を検討する方も多いのではないでしょうか。今回は、一般的にシワ治療として知られるボツリヌス注射が脇汗を止めるメカニズムや、打ち続けることで効果が減弱するとされる理由など、脇ボツリヌス注射に関してよくいただく疑問や不安について医師が回答します。
脇汗がでるメカニズムと汗の役割
汗は環境(気温)や運動時の体温コントロールの役割を担う身体の自動冷却装置です。ヒトの身体は体温が上がりすぎると健康・生命維持が困難となるため、汗をかき、汗の蒸発によって身体を冷やすほか、水分による皮膚の保護をおこないます。
汗はエクリン腺とアポクリン腺とよばれる2種類の汗腺から分泌されます。エクリン腺は全身に分布し、温熱による刺激や緊張などによって無色無臭の汗を分泌します。一方、アポクリン腺は脇や乳房・外陰部などに存在し、性ホルモンの影響により乳白色の汗を分泌します。この汗自体は無臭となりますが、汗に含まれるタンパク質などが皮膚の常在菌により分解され、いわゆるワキガが発症するとされています。
脇はエクリン腺とアポクリン腺の両方が存在し、他の部位より汗腺の数が多い部位です。脇の発汗は交感神経が司り、神経伝達物質であるアセチルコリンが汗腺受容体へ信号を伝えることで汗が分泌されます。
脇汗によるQOLの低下
性別を問わず脇汗で悩む方は少なくありません。脇汗ジミの不安から服が限定される、脇汗が気になり対人関係や仕事のパフォーマンスが低下するなど、QOLにも大きく影響するといえるでしょう。
脇汗による悩み
- 服に汗ジミができて人目が気になる
- 他人から脇汗や汗ジミを指摘された
- 周囲の目が気になって、学業や仕事に集中できない
- 1日に何度も制汗剤を塗りなおす
- 市販の制汗剤が効かない
- 汗の匂いが気になる
- 白いシャツや下着の脇の部分が黄ばんでしまう
- 緊張すると脇汗がドッと出てしまう など
ボツリヌス注射で脇汗が止まるメカニズム
ボツリヌス製剤の主成分であるボツリヌストキシンは、ボツリヌス毒素から抽出・精製されたタンパク質の一種であり安全性の高い注入剤です。美容医療においては表情ジワの改善や小顔治療など、幅広く使用されています。
ボツリヌス製剤を脇の下に注射することで、神経伝達物質アセチルコリンの放出が抑制され、汗腺受容体への信号(汗を出す信号)を阻害することで汗の過剰分泌を抑えます。
脇へのボツリヌス注射の疑問に医師が回答
脇へのボツリヌス注射について、患者さまから寄せられるおもな疑問は「効果」「注射の痛み」「副作用やデメリット」が挙げられます。
脇ボツリヌス注射の痛み
脇ボツリヌス注射は腋窩に約40〜50箇所と、広範囲に少量ずつの製剤を注入します。脇はとてもデリケートな部位であり、痛みへの不安をうったえる患者さまも少なくありません。
ボツリヌス注射で使用する針は一般的に極細針(30〜34ゲージ)となり、痛みを抑えた注入が可能です。また麻酔クリームやクーリングによって痛みを軽減することができます。
※当院では30ゲージを使用
脇汗を止めても体に悪い影響はなし
ヒトの1日の水分出納※は季節や環境によって異なりますが、一般的に汗や尿などを含め約2.5リットルとされています。そのうち排泄にあたる脇汗の分泌は微量となり、ボツリヌス注射により発汗を抑えたとしても、健康に悪い影響はないといえるでしょう。
また、脇汗を抑制することで他の部位の汗分泌が増えるリスク(代償性発汗)は、ほとんどないとされています。
※体内へと摂取された水分と体外へと排出された水分のバランス
注入の数日後から効果が発現
ボツリヌス注射に即時性はなく、注入から約3〜7日で効果が現われ始めます。7日目に汗がピタッと止まるのではなく徐々に効果が高まり、注入後1週間程度で汗の減少を感じる方が多いでしょう。
効果の持続期間は4~6ヶ月
脇ボツリヌス注射は、施術後2〜3日で脇汗抑制の効果が発現し、約4〜6ヶ月程度持続されます。ボツリヌス製剤の効果は少しずつ減弱し、完全に効果がなくなると発汗が再発します。一方、ボツリヌス注射をやめることで施術前と比べて汗が増えることはありません。ダイエットリバウンドのような副作用はなく、元の状態に戻るだけとなります。
施術の副作用やリスクはほとんどなし
脇へのボツリヌス注射による大きな副作用やリスクはとても少なく、腕が上がらなくなるようなことは考えにくいでしょう。
脇ボツリヌス注射のおもなリスクには、注入直後の軽微な腫れや内出血・赤みや痛みが挙げられますが、数日で治まることがほとんどです。
高用量のボツリヌス注射は抗体産生に注意
ボツリヌス注射による効果維持のためには、繰り返しの注入が必要です。しかし、高用量のボツリヌス注射を短期間で繰り返すことで稀に抗体が産生され、効果が減弱することがあります。
抗体が産生されるのは、ボツリヌス製剤に含まれる複合タンパク質(添加剤)が原因と考えられています。脇汗を長期間抑制したい場合、医師の診断による適切な注入期間・注入量の厳守とともに複合タンパク質の含まれないボツリヌス製剤を選ぶとよいでしょう。
スキンリファインの脇ボツリヌス注射
脇汗の悩みはとてもデリケートです。当院では患者さまの悩みや不安、さまざまなリスクを考慮した丁寧な施術をおこなっております。
抗体のできにくい製剤「コアトックス®」を使用
当院で使用するボツリヌス製剤は韓国Medytox社開発の「コアトックス®」です。アレルギーや抗体産生の原因とされるヒト・動物由来の添加剤が含まれず、MFDS(韓国食品医薬品安全処)承認の安全性・有効性の高いボツリヌス製剤となります。
経験豊富な医師が一人ひとりに合った量の注入
当院はコアトックス®・トップユーザー認定クリニックです。コアトックス®の症例数が多く、ボツリヌス製剤によるさまざまな治療をおこなっています。
院長の篠原医師は、美容医療としてのボツリヌス注射の国内承認以来、各メーカーのボツリヌス製剤の特徴や手技を研究し、指導医としてボツリヌス注射の啓蒙・普及に努めてきました。ボツリヌス注射への不安や、施術については何でもご相談ください。
また当院では明瞭な料金提示のため、部位ごとの料金設定となります。
女性医師による施術も可能
当院は男性医師と女性医師が在籍します。デリケートな脇汗の悩みを異性の医師が診察することに抵抗がある方は、スタッフまでご相談ください。
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