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HIFUのリフト効果を最大限引き出すために知りたいHIFUの仕組み

篠原秀勝

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篠原秀勝(しのはら ひでまさ)

HIFUの仕組みは基本的にどの機器も同じ

HIFUとは、High Intensity Focused Ultrasoundの頭文字をとった略称で、日本語に直訳すると高密度焦点式超音波となります。その名の通り、集束超音波を利用した医療機器であり、美容医療の現場では加齢によるたるみを改善に導きます。近年各メーカーより多種多様なHIFU機器が開発されていますが、基本的なメカニズムはどの機器でも同じです。

HIFUが選択した皮膚層へだけ熱を与えられる理由

HIFUの原理は、太陽光を凸レンズで集めて1点に集中させて紙を焦がす実験に例えられますが、HIFUは皮膚を焦がすことなく真皮層から筋膜層までエネルギー照射が可能です。

ハンドピースに取り付けるカートリッジには、変換装置(トランスデューサー)が組み込まれています。変換装置を通して発生させた超音波エネルギーを、レンズで焦点を合わせるように一定の深さに集束させます。組織に吸収されたエネルギーは、決まった深さ・焦点径約1mm範囲にのみ60〜75℃の高熱を発生させることができます。

この仕組みにより皮膚表面には熱傷をおこすことなく、真皮層から筋膜層までターゲットとなる皮膚層へ熱を与えることができるのです。

HIFUの効果は選択的なタンパク質の熱変性によるもの

HIFUの最たる特徴は表皮層を焼灼せず(障害を与えず)、真皮層・脂肪層・筋膜層への選択的な熱タンパク変性を引き起こせることです。

熱タンパク変性とは、タンパク質分子の立体構造が熱により変化し性質が変わることです。特に人体を構成するタンパク質は、42℃以上で熱変性が始まるといわれています。

真皮層では線維芽細胞の活性化による皮膚弾性物質の産生促進、脂肪層では脂肪細胞のネクローシス(細胞死)による脂肪除去、筋膜層では緩んだ線維物質が熱凝固され引き締まります。これにより外科手術をおこなうことなく、照射治療のみでシワや小顔治療、リフトアップが可能となりました。

HIFUの照射深度とヒートショックゾーンの関係

近年、各メーカーより多種多様なHIFU機器が開発されていますが、いずれもトランスデューサーはF値※11周波数4〜10Mhz焦点径は約1mm照射時間は約0.1秒が基本となります。

カートリッジは取替式であり、焦点深度4.5mm(筋膜層)3mm(真皮深層)2〜1.5mm(真皮中〜浅層)への照射が可能です。近年では厚みのある脂肪除去に特化した6〜13mmトランスデューサーを搭載したHIFUも発売されています。

美容医療で使用されるHIFUの一般的な周波数は4〜10MHzであり、高い周波数ほど小さな焦点径(エネルギーサイズ)となります。皮膚深部への照射ほど大きな焦点径と高い熱量に、皮膚浅層への照射は小さな焦点径と低い熱量になるように、治療目的と部位に適したカートリッジを選択することが重要です。

また、HIFUの焦点径は1mm程度であり、熱の波及範囲以外への影響はありません。そのため、熱タンパク変性を起こすためには、照射量を増やし照射密度を高める必要があります。

点状(ドット)照射HIFUの場合、焦点径の中心が最も高温となり、熱が波及する範囲にヒートショックゾーンが形成されます。照射間隔をつめ、密度を高めることでヒートショックゾーンが重なり、広範囲に熱収縮を起こし組織を引き締めることが可能です。HIFUのもたらすリフトアップ効果とは、熱による軽微な瘢痕拘縮※2+修復ともいえるでしょう。

高い効果を得るためには、重ね打ちによる高密度照射が必要であるため、HIFUを受ける際は、機器の特性や顔面解剖学への知識・経験をもつ施術者を選ぶことが大切です。

※1 F値:トランスデューサーの形状を表す比率のようなもの。高精度な超音波集束のためには小さいF値を選択する必要がある。
※2 瘢痕拘縮:傷あとによって引き起こされる周辺組織の変形や緊張が強い状態、ひきつれのこと。

2つの照射モードと照射深度の見極めが大切

近年では点状照射(ドットモード)だけでなく、線状照射(リニアモード)が搭載されたHIFU機器を導入する医療機関も多く見られます。HIFU機器の進化とともに、さらに効果の高いリフトアップ施術が可能となりました。

一方、HIFUの安全性および有効性は施術者の知識と経験、技術力により大きく左右されるといえます。一人ひとり異なる皮膚状態や、たるみの原因を見極め、適切なカートリッジと出力、照射深度による施術が大切です。

また、顔面解剖学を熟知した施術者であれば、リフティングベクトルに沿った照射が可能です。表情筋の動きを読み、筋膜を引き上げるようにカートリッジをあて、下垂した皮膚を本来の位置へと近づけます。

2種類の照射方法「ドットモード」「リニアモード」の特徴

高温で一点にエネルギーを与える「ドットモード」

ドットモードとは、超音波が点状に照射される一般的なHIFUのことです。一点にエネルギーが集中するため、照射部位が60〜70度の高温となり、熱タンパク変性により組織の拘縮が起こります。これにより高いタイトニング効果・リフティング効果が得られます。

ドットモードは照射した点と点の間に隙間ができるため、優れたタイトニング効果を得るためには重ね打ちをしてエネルギー密度を高める必要があります。一方、ただショット数を増やせばいいというものではなく、顔立ちによって照射を控える部位(頬のコケなど)や照射を重ねる部位(二重顎や顔のもたつきなど)を見極めた上で、適切な部位へ均一に打つ必要があります。

ドットモードは重ね打ちをすればするほど「均一な照射」が難しく、高い技術を要します。この理由から、HIFUの効果は技術者の腕に左右されるのです。

エネルギー波及の範囲が広い「リニアモード」

リニアモードとは、超音波が線状に照射されるHIFUのことです。エネルギーを横線状に集中させるため、加熱される体積が大きくなるという特徴があります。

ドットモードとくらべると加熱温度は下がりますが、広範囲へ均一な熱を与えることが可能です。この特徴は、ドットモードのデメリットである「均一な照射」をカバーすることができるといえます。

照射する皮膚層で変わる美容効果

HIFUは真皮層・脂肪層・筋膜層の各皮膚層を、選択的にアプローチすることが可能です。照射する皮膚層ごとに効果は異なるため、症状や目的に合わせたカートリッジを使用します。

カートリッジ アプローチする
皮膚層
効果
1.5mm 真皮浅層 熱作用により線維芽細胞が活性化し、皮膚弾性物質であるコラーゲン・エラスチン産生を促進することで、肌のハリ、小ジワを改善へと導く※上瞼への照射は専用カートリッジが必要
2.0mm 真皮中層 熱作用により線維芽細胞が活性化し、皮膚弾性物質であるコラーゲン・エラスチン産生を促進することで、肌のハリ、小ジワを改善へと導く
3.0mm 真皮深層・脂肪層 熱作用による線維芽細胞の活性脂肪細胞の死滅とタンパク質の熱変性の凝固作用により、深いシワや初期たるみを改善へと導く
4.5mm 脂肪層・筋膜層 強力な熱作用による脂肪細胞の死滅と、緩んだ筋膜を収縮することにより、優れたリフトアップ効果をもたらす
6.0mm

厚みのある脂肪層
(ボディー用)

ボディーの脂肪層、顎下など厚みのある脂肪層へ照射することで脂肪細胞が死滅し、熱作用によるタイトニング効果とともに照射部位の脂肪を減少へと導く

減らすべき脂肪・照射を控える部位を理解する

HIFUは熱により脂肪除去を可能とする施術です。一方、必要な脂肪を除去することで頬コケや、たるみを引き起こし、老けた顔印象となるリスクがあるため注意が必要です。若々しい顔印象に仕上げるためには、除去すべき脂肪と残すべき脂肪を見極めたHIFU照射をおこないます。

除去したほうがよい脂肪

  • ・ほうれい線の上
  • ・マリオネット線の横(口元横から口角下付近の脂肪)
  • ・顎下の脂肪(二重顎)

除去に注意が必要な脂肪

  • ・メーラーファット(頬骨付近の脂肪)

とくにメーラーファットは肌を支えハリをもたらす役割を担うため、安易に除去してしまうと、かえって老けた印象になることも少なくありません。

良い効果のためにはHIFU以外の組み合わせも検討する

加齢にともなう顔面の老化変性は、顔面骨萎縮支持靭帯の衰え脂肪量の変化と下垂表情筋の過緊張が挙げられます。

このうち、顔面骨萎縮や表情筋の過緊張によるエイジングサインはHIFUの適応外となります。支持靭帯のゆるみはHIFUによる熱収縮で改善が可能ですが、深刻な下垂がある場合にはさらなる補強が必要となります。

顔面骨萎縮の形状補正には、ヒアルロン酸注入が適応されます。上顎骨や下顎骨など萎縮の生じた部位の皮下深部、および骨膜上に注入することで形状の補正が可能です。

また、支持靭帯は脂肪コンパートメント(区画)の間に位置し、支持靭帯が緩むことで支えきれなくなった脂肪は下垂します。脂肪や真皮を顔面骨につなぎとめる支持靭帯の補強も、ヒアルロン酸注入で補うことが可能です。

表情筋の過緊張にはボツリヌス注射が適応となります。ボツリヌス製剤により、神経伝達物質であるアセチルコリン放出を一時的にブロックし、過度な筋肉の動きを抑え表情ジワを改善へと導きます。ヒアルロン酸注入やボツリヌス注射をHIFUと併用することは、顔に生じる老化変性を大きく改善するといえるでしょう。

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