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ボツリヌス注射で叶う美容効果とその仕組み(前編)

篠原秀勝

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篠原秀勝(しのはら ひでまさ)

ボツリヌス注射の作用機序

美容医療におけるボツリヌス注射とは、タンパク質であるA型ボツリヌストキシンを使用した施術です。筋肉へ注入されたボツリヌストキシンは、神経筋接合部における運動神経終末に作用し、アセチルコリン放出を抑制します。筋収縮を阻害するボツリヌストキシンのメカニズムを利用することで、表情ジワや咬筋収縮、リフトアップ効果をもたらします。

STEP1.コリン作動性運動神経終末にボツリヌス製剤が結合

ボツリヌス製剤を注射すると、神経筋接合部にあるコリン作動性運動神経の末端にくっつきます。コリン作動性運動神経終末とは、筋肉に「動け」という命令を出すためにアセチルコリンという物質を使う運動神経の終わりの部分です。

STEP2.ボツリヌス製剤が神経細胞内部へ取り込まれる

STEP.1で結合したボツリヌストキシンを細胞内に取り込むために、神経細胞の膜がボツリヌストキシンを包み込むようにして、細胞内部へと取り込む準備をします。この過程を「エンドサイトーシス」といい、ここで形成される小さな袋状の構造が「エンドソーム」です。

STEP3.軽鎖がエンドソームから細胞質内に移動

筋肉を動かす指令を伝える物質(アセチルコリン)放出に関与するタンパク質「SNAP-25」を切断する酵素である「軽鎖」が、エンドソームの膜を破り細胞質内に移動します。

ボツリヌストキシンは、大きさが50kDaの「軽鎖」と100kDaの「重鎖」がくっついた構造をもちます。軽鎖は神経伝達の阻害を担当し、重鎖はそのプロセスを可能にするために、運動神経終末の受容体に結合し、軽鎖を運搬する働きをもちます。

STEP4.軽鎖がアセチルコリンの放出を停止させる

ボツリヌストキシンの軽鎖(酵素)の働きによりアセチルコリンの放出が停止すると、神経が筋肉に「動け」という指令を送れなくなり、筋肉の緊張が緩和されます。その結果、表情ジワの抑制や痩身効果が得られるのです。

A型ボツリヌストキシン 製剤に使用されるボツリヌス毒素A〜Gの7つのうち、もっとも一般的なのがA型ボツリヌス菌である
アセチルコリン小胞 運動神経終末(神経の末端)から放出され、神経刺激を伝える神経伝達物質
SNAP-25 神経伝達物質放出や、細胞膜へのイオンチャネルの組み込みに必要なタンパク質
※イオンを透過することで細胞膜を貫通する細孔を形成し細胞内に情報を伝える役目を担う膜タンパク質郡
エンドソーム 細胞に取り込まれた物質を選別・分解・再利用などの制御をおこなう細胞内小器官
アセチルコリン受容体 細胞に存在し情報伝達物質や、生理活性物質などのシグナルを選択的に受容するタンパク質
運動神経終末 運動神経の末端のことであり、脳から筋肉を動かす指令が出ると神経伝達物質アセチルコリンを放出する

表情ジワ改善の仕組み

表情ジワとは目を見開く、眉をしかめるなど表情筋の繰り返しの動きにより刻まれるシワのことです。表情ジワは真皮ジワとは異なり、無表情の状態であればシワが刻まれることはありません。しかし、加齢とともに真皮の皮膚弾性物質(コラーゲン・エラスチン)が減少することで、元の状態に戻ることなく折りたたみジワとして定着します。

ボツリヌス注射は、表情筋の過度な緊張(収縮)を抑制する注入施術です。筋肉へボツリヌス製剤を注入することで表情筋の緊張がゆるみ、表情ジワの緩和とシワの悪化を防ぎます。

ボツリヌス注射後、約3〜7日で効果が現れ、約2週間で効果のピークとなります。ボツリヌス注射の効果持続は3〜4ヶ月ほどです。その後は少しずつ効果が衰え、元の状態に戻ります。

エラ張り・食いしばり改善の仕組み

エラ張りとは耳から顎にかけてのフェイスラインが角張り、横に広がった状態です。いわゆるホームベース型といわれ、顔を大きく見せる原因となります。エラ張りには骨格タイプと咬筋(こうきん)タイプに分かれ、ボツリヌス注射で改善が可能なエラ張りは咬筋タイプです。

エラ部分に手をあて奥歯をかみしめた際、咬筋が張り出す場合はボツリヌス注射が適応となります。咬筋へボツリヌス注射をおこなうことで発達した筋肉をゆるめ、エラ張りの軽減が可能です。食いしばり癖や歯ぎしりも改善されるため、歯や歯肉へのダメージを防ぐことができます。

エラ(咬筋)ボツリヌス注射の効果は約3〜7日で効果が現れはじめ、過度に発達した咬筋が細くなることで得られる小顔効果は1〜2か月後に現れます。3〜4か月でボツリヌストキシンによる筋弛緩効果は消失しますが、筋肉が再び元の肥大した状態に戻るまでの期間は、夜間の食いしばりの程度など個人差があります。

また、ボツリヌス注射を継続することで咬筋が委縮し、小顔効果が長期化するとされています。

ボツリヌスリフトの仕組み

ボツリヌスリフトとは、フェイスラインや広頸筋(こうけいきん)にボツリヌス製剤を注入するリフトアップ施術です。広頸筋とは、下あごから鎖骨あたりまでを覆う薄い膜状の筋肉であり、広頸筋はフェイスラインや口角を下に引く働きをもちます。

若い時は頬筋(きょうきん)などの抗重力筋と広頸筋が引っ張り合うことで、たるみの目立たないフェイスラインとネックラインが維持されています。しかし加齢とともに、抗重力筋と広頸筋の拮抗バランスが崩れるとフェイスラインが下へ引かれ、頬や首にたるみが生じます。

ボツリヌスリフトは下へ引く筋肉をゆるめ、拮抗バランスを整える注入施術です。メスや糸を使うことなく、若々しいフェイスラインへと導きます。

ボツリヌスリフトは約3〜7日で効果が現れ、約1ヶ月で効果のピークとなります。効果持続は約3〜4ヶ月といわれ、ハリ感やリフトアップ効果の持続のためには定期的なボツリヌス注射が必要です。

マイクロボツリヌス注射の仕組み

マイクロボツリヌスとは、ボツリヌス注射を額や頬などの皮膚浅層へ広範囲に注入する施術です。他のボツリヌス注射と異なり、表情筋への直接的な影響はありませんが、かなりマイルドに筋収縮を減弱する効果が期待できます。マイクロボツリヌスは筋肉の表面繊維を引き締め、小ジワ・毛穴・皮脂・軽度の顔汗を改善し、ハリと清潔感のある肌へと導きます。

マイクロボツリヌスの注入層は通常のボツリヌス注射とは異なりますが、効果発現や持続期間は、ほとんど変わりません。効果は3〜7日ほどで現れ、ピークは約1ヶ月です。効果持続は3〜4ヶ月となり、ハリや引き締め効果を維持するためには定期的なマイクロボツリヌス施術が必要となります。

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