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【論文解説】ボツリヌス製剤を長く使用するために大切な抗体への理解

篠原秀勝

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篠原秀勝(しのはら ひでまさ)

近年アジア圏を中心に、高用量のボツリヌス製剤を希望する患者が増加傾向にあります。治療を開始する年齢も低年齢化していることもあり、ボツリヌス製剤に対する抗体産生リスクについて注目が集まっています。

2023年、メルツ・エステティクスの諮問委員会メンバーであるウィルソン・ホーと美容医療従事者9名で構成されるボツリヌス製剤についてのパネルディスカッションが香港でおこなわれました。今回は議題に挙げられたボツリヌス製剤による抗体産生リスクと、長期的に使用するためのボツリヌス抗体への理解についてを解説します。

美容医療におけるボツリヌス抗体研究の現状

ボツリヌス抗体とは、ボツリヌス注射の成分(A型ボツリヌス毒素)に中和抗体ができ、抗体がボツリヌス製剤を異物として攻撃し、効かなくなってしまう現象です。

美容医療におけるボツリヌス抗体についての研究や論文は少なく、公表の数値は実際の抗体産生率と異なるともいわれています。韓国の皮膚科医を対象にした調査では「ボツリヌス抗体産生のリスクよりも費用対効果の方が重要」と回答する医師が多いことも報告されました。

これらの調査により、ボツリヌス注射における抗体産生は大きな問題ではないという認識の広まりが議題のひとつとして挙げられました。

ボツリヌス抗体における患者の意識調査結果

参考文献

Ho WWS, Chan L, Corduff N, et al. Addressing the Real-World Challenges of Immunoresistance to Botulinum Neurotoxin A in Aesthetic Practice: Insights and Recommendations from a Panel Discussion in Hong Kong. Toxins (Basel). 2023;15(7):456. Published 2023 Jul 12. doi:10.3390/toxins15070456 図1を英語表記から日本語表記に改変

上記グラフAとグラフBは2018年・2021年、アジア太平洋地域で実施されたボツリヌス注射効果に関する患者の意識調査です。

グラフAは左から「効果の低下を自覚」「効果の持続期間が短い」「以前と同じ効果が得られなくなった」「効果を感じない・反応しない」「効果を得るために医師から高用量ボツリヌス製剤の使用を推奨された」とあります。

グラフBは効果の低下を経験した割合です。2018年は69%、2021年は79%もの患者がボツリヌス注射の効果低下を感じていることが報告されました。多くの患者がボツリヌス注射による抗体産生リスクを懸念していることが、グラフから見てとれます。

その一方、ボツリヌス抗体発生の原因を理解している患者は非常に少ないことが判明しました。また、ボツリヌス注射の効果に満足できなかった患者が、複数のクリニックで追加治療を受けるケースもあるため、治療歴の把握や抗体発生の診断が困難であることも今後の課題とされています。

抗体について理解しリスク管理することが重要

カウンセリングで抗体リスクについて理解する

ボツリヌス注射は、ダウンタイムのほとんどない美容医療です。施術料金も比較的安価なため、国内においても気軽に受ける方が少なくありません。近年ではシワ取りだけでなく、首を長く華奢に見せる「肩ボツリヌス注射」や、脚の筋肉太りを改善する「ふくらはぎボツリヌス注射」など高用量のボツリヌス製剤を使用するケースが増えています。

適切な注入量と期間を遵守することで、ボツリヌス抗体産生のリスクは抑えることができます。カウンセリング時には直近もしくは、これまでに受けたボツリヌス施術や製剤の種類を医師へ伝え、過度なボツリヌス注射を避けることが大切です。

抗体産生の少ない製剤を選ぶ

ボツリヌス抗体産生は、ボツリヌストキシンを安定化させるために製剤に配合される複合タンパク質が原因です。近年では複合タンパク質が除去されたボツリヌス製剤も販売され、抗体産生リスクを抑えた治療をおこなうことができます。

香港でおこなわれたボツリヌス製剤パネルディスカッションにおいても、複合タンパク質が除去されたボツリヌス製剤による抗体発生の症例は報告がないとされています。効果持続のために定期的な注入を必要とするボツリヌス注射は、有効性・安全性が同等であれば「複合タンパク質の含まれていない製剤を優先的に使用することが望ましい」と結論づけられています。

ボツリヌス注射は信頼のできる医療機関で

SNS広告などでボツリヌス注射を”手軽、簡単”と謳うクリニックも少なくありません。しかしボツリヌス注射は、アセチルコリンと呼ばれる筋肉の動きに関与する神経伝達物質の分泌を抑制し、一時的に筋肉を麻痺させる製剤です。安全な施術には、豊富な臨床経験と高度な医療技術が必要となります。

また、複数のクリニックを渡り歩き、使用したボツリヌス製剤名や注入量を把握していない方も少なくありません。安全性と有効性の高いボツリヌス注射を受けるためには、信頼のできるクリニックで医師とのコミュニケーションをしっかり取ることと、良質なボツリヌス製剤を選択し定められた用量・期間を守ることが大切です。

当院は抗体産生リスクの低い「コアトックス」を使用

当院で使用するボツリヌス製剤は、韓国Medytox社開発の「コアトックス」です。MFDS(韓国食品医薬品安全処)承認製剤であり、安全性と有効性が認められたボツリヌス製剤となります。

抗体産生の原因となる複合タンパク質を完全に除去したコアトックスは、高用量の注入を定期的におこなったとしても効果が半減することはないとされています。効果発現は3〜7日程度、約1ヵ月後に効果がピークとなり、3〜4ヵ月ほど効果が持続します。

コアトックスについて詳しくはこちら

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