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【技術編】― 表情を“デザイン”する、精密なボツリヌストキシン注入技術 ―

篠原秀勝

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篠原秀勝(しのはら ひでまさ)

― 表情を“デザイン”する、精密なボツリヌストキシン注入技術 ―

ボツリヌストキシン治療の本質

「ボツリヌストキシンを打つと、表情がなくなるのでは?」そう感じている方は少なくありません。

その不安の背景には、「ボツリヌストキシン=筋肉を止める注射」という先入観があります。
しかし、私たちが目指しているのは“止める”ことではなく、“整える”ことです。

顔の表情筋は、それぞれが異なる方向と強さで働く――まるでひとつのチームのような存在です。

もし一部の筋肉だけを強く止めてしまえば、他の筋肉とのバランスが崩れ、結果として不自然な表情になってしまうこともあります。

正しいボツリヌストキシン治療とは、動きすぎる筋肉を少し休ませ、弱い筋肉を支えることで、全体の調和を整えること。

それは「止める治療」ではなく、あなた本来の“表情の美しさ”を引き出すための、繊細なチューニングなのです。

表情筋はピアノの鍵盤のように

顔の筋肉は、まるでピアノの鍵盤のように、一つひとつが違う「音色」を持っています。それぞれの筋肉が連動して動くことで、私たちは笑ったり驚いたりといった、豊かな表情を奏でています。

もしピアノのすべての鍵盤を一度に押さえたら、音は消え、無音のままになります。動きがなく静かではあっても、そこには「響き」や「感情」がありません。

本当に美しい表情とは、静けさの中にも“響き”があること。私は、動きを止めるのではなく、動きの中にある自然な美しさを引き出すことが理想だと考えています。

ボツリヌストキシン注射は、顔の中で生じる“表情の不協和音”を整え、自然で調和のとれた表情をつくる――いわば「表情の調律法」なのです。

不自然さと違和感の違い

ボツリヌストキシン治療のあとに「少し不自然かも」「違和感がある」と感じる方がいらっしゃいます。
しかし、実はこの二つは似ているようで、別の現象です。

  • 「不自然さ」とは、他者から見たときに表情の動きが不均衡であったり、ぎこちなく見える状態を指します
  • たとえば、笑ったときに目元だけ動かない、眉の高さが左右で異なる、口角の上がり方に差がある――
    こうした“他人が見てわかる違和感”です。

    これは多くの場合、注入位置・深度・量のバランスや、筋肉同士の連動設計がわずかにずれたときに生じます。
    つまり“外から見て不自然に見える”のは、術者のセンスやテクニック、あるいは薬剤に原因がある場合も多いのです。
  • 一方で、「違和感」とは、患者様ご自身が感じる感覚の変化を指します。
  • たとえば、「動かしにくい」「重い」「力が入りにくい」といった感覚です。ご本人はそう感じても、周りの人から見て不自然に見えることはほとんどありません。これは、筋肉が新しい力のバランスに慣れていく途中の、一時的な適応反応です。

ボツリヌストキシン治療では、筋肉がこれまでの“動きの癖”から解放され、
休ませた筋肉と働く筋肉との間で“新しい協調関係(balance of expression)”が再構築されます。
そのため、初回の治療や筋肉の動きが強い部位では、一時的に「いつもと違う感覚」が生じやすくなります。

特に額・眉間・口角・顎など、複数の筋肉が連動して働くエリアでは、
動きを「止める」のではなく「整える」ことが重要です。
もともと表情の癖が強い方や筋肉のちから、または癖が強い方であればあるほど、初期にわずかな違和感を伴うことがありますが、
それは筋肉が“新しい動き方”を学び直しているサインでもあります。

「これって失敗?」と感じたときの対処法

① まぶたが重くなった

額や眉間に注射後、「まぶたが重い」「目が開けづらい」と感じるケースがあります。
これは、もともと眼瞼下垂気味の方が額の筋肉を使って目を開けていた場合に起こりやすい反応です。
事前の診察・シミュレーションである程度予測・回避が可能であり、
一時的なものであれば自然に回復しますし、トキシンの追加で症状を改善できる場合もあります。

② 左右差が出た

顔の左右差がない方はほとんどありません。うまれつき右利き、左利きの人が居るように、表情筋の強弱に左右差は存在します。治療後に左右差がでる多くのケースは、効き目の弱い方に追加することでバランスを整えられるケースが多いです。わずかな左右差であれば、様子を見ても良いでしょう。

「筋肉は冬眠しているだけ」

ボツリヌストキシンによって一時的に抑えられた筋肉は、活動を失ったわけではありません。
それは、静かに休息をとっている“冬眠中”の状態です。
冬の間に動物がエネルギーを蓄えるように、筋肉もまた、次に訪れる自然な動きの再開に向けて整える時間を過ごしています。
やがて体のリズムが戻るとともに、筋肉は少しずつ再び動き出します。
焦って「動かそう」とするのではなく、時間をかけて自然な回復を待つことこそ、最も美しい治癒なのです。

まとめ ― 「効かせる技術」から「調和する技術」へ

ボツリヌストキシン治療は、もはや「シワを止める注射」ではありません。
それは、表情という“音楽”をデザインし、調和を取り戻す医療です。

製剤の科学と、医師の感性。
そして、一人ひとり異なる表情の個性。
それらをつなぎ合わせ、自然で上品な動きの美しさを再構築する――
それが、私が考えるボツリヌストキシン治療の理想です。

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