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たるみとヒアルロン酸治療の話 ~自然なリフトアップを行うCK1~

森大(もり だい)

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森大(もり だい)

最近は毎日のようにヒアルロン酸、ボトックスの注入治療を行っています。
お客様の悩みとしては

「ほうれい線が深いんです」
「マリオネットラインが目立ってしまって」

と、当然ながら個別のシワについてお悩みを持っていることが多いです。
裏を返せば、「このシワがなくなればもっと若々しく綺麗になれるのに」と思うわけですね。

でもここで1度考えなくてはならない。

あなたが人の顔を見るとき、ほうれい線をじっと見たりするでしょうか?
もしくは家に帰ってから「ああ、〇〇さん今日もほうれい線が深かったなぁ…」と思い出したりするでしょうか?

答えはほとんどの場合No。では僕たちは人の顔をどう評価しているのでしょうか?


【1】僕たちは人の顔をどう見ているか?

みんなが気になる「ほうれい線」や「マリオネットライン」。

自分が気になるかどうかは一旦置いておいて、周囲の人はもっと違う視点であなたの顔を判断している。

具体的に言えばそれは「輪郭」だったり、全体の「もたつき感」だったりする。

もし向かって右の顔からほうれい線だけを消したとしても、きっと「若々しい」とは思わない。なぜなら全体にたるみが進行していて、重力負けして皮膚が下に移動しているからだ。
それとともに輪郭は「下ぶくれ」のイメージに近づいている。

結論、この「重力負け感」、「下ぶくれ感」を改善しないと客観的な「若々しさ」「美しさ」はなかなか得られない。

ほうれい線自体を治療することは決して難しくない。
でも老化は全体に起きているわけだから、それだけで若返るはずがない。
(例外的に20代以下であれば一部分の治療だけで可愛くなることがある)

 

【2】原因と治療がマッチしていることが大切

で、「結局何をすればいいの?」というのが問題。
たるみ、しわの治療には色々な種類があって、究極的にはそれぞれの組み合わせがいい。

ただ例えば

A.「HIFU」…超音波の引き締め治療

B.「ヒアルロン酸」…ボリュームアップの治療

の2つを見たときに感じてほしいのは「やってることが逆」ということ。

料理によって砂糖と塩を使い分けるように、治療にも使い分けがある。
なんにでも塩をかけたら美味しくなるわけじゃない。
もちろん両方使うのがいいけれど、7:3でHIFUが良かったり、8:2でヒアルロン酸がおすすめだったりする。

ごくごく簡単に言えば、「ボリューム顔」であれば引き締めのHIFUの方をおすすめしやすくなるし、「やせ顔」であればヒアルロン酸をおすすめすることが多くなる。

【3】ヒアルロン酸についてちょっと解説

MD codes

最後にヒアルロン酸治療では定番のセオリーとなっている「MD Codes」(エムディーコード)のお話を少しだけして終わります。

MD codesというのはブラジルの形成外科医Mauricio de Maioが考案した「顔の番地」のようなもの

顔の老化の経過や解剖から、効果的な注入部位に番号が振られています。

大切な番地、CK1

今回は「CK1」(シーケーワン)のみ触れます。

写真でCK1番地はどこにありますか?

そう、頬骨の上です。
なんでこんなところに打つのでしょう?
なんのために?

これが「リフトアップ」「ほうれい線の治療」のためだったりします。
もし自分が「ほうれい線を浅くしたいんです」といっていきなりここに注射されたらびっくりしますよね笑

でもこのCK1、「まずはCK1から始めろ」っていうくらい重要なんです。

CK1に打つ理由

CK1に注入する際は通常皮膚を引っ張り上げながら行います。
打ち方はいくつかあります。

それによって頬骨のところにある「靭帯」(じんたい)という硬い繊維質の組織を引っ掛けます。CK1のターゲットは下の図の「Zygomatic cutaneous ligament」になります。
(もちろん覚えなくていいです笑)

靭帯というのは骨から皮膚につながっていて、若い頃はピンと垂直に近いのですが、年齢とともに重力負けして地面方向にヘタってきます。

それを元の位置に戻してやろうってことなんですね。

 

みなさんも自分の頬骨のところの皮膚を少し上に持ち上げてみてください
ほうれい線や頬のたるみが改善することがわかります。

劇的ではありませんが、非常に自然です。
目の下のたるみも少し良くなったりします。

CK1の意味はそんな感じで、僕はだいたい片側0.15ccくらい注入します。

【4】まとめ

今回は老化とたるみのお話をしました。
また、ヒアルロン酸治療の一部もお話しました。
大切なことは

・特定のシワだけを直しても客観的な美しさは得られにくい。
・顔の老化は全体に起こっている。
・ヒアルロン酸注入にはCK1という重要なポイントがある。

ということです。

他の番地の話も今後書いていこうかと思います。
よろしければまた御覧ください。

 

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