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コアトックスとイノトックスの違いは?自分に合ったボトックスの選び方

森大(もり だい)

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森大(もり だい)

「ボトックスを受けたいけれど、種類がいくつかあってよく分からない」
「値段が違うけれど、高いボトックスの方がよく効くの?」

このような疑問を持つ方も多いのではないでしょうか。

当院では、ボツリヌストキシン製剤として**「コアトックス」と「イノトックス」**の2種類を採用しています。

どちらも表情ジワなどの改善に使用する製剤ですが、それぞれに特徴があります。

この記事では、2つの製剤の違いと「自分にはどちらが合っているのか」を分かりやすく解説します。

コアトックスとイノトックスの違い

まず2つの製剤の特徴を表にまとめました。

大切なのは、「値段が高い=効果が強い」というわけではないことです。

それぞれの特徴をもう少し詳しく見ていきましょう。

コアトックスとは?

コアトックス(CORETOX®)は、ボツリヌストキシンA型製剤のひとつです。

大きな特徴は、150 kDaの神経毒素を精製し、複合タンパクを除いた製剤であることです。

ボツリヌストキシン製剤を繰り返し使用していると、非常にまれではありますが、体内で**「中和抗体」**が作られることがあります。

中和抗体がボツリヌストキシンに結合すると、その作用を妨げ、

  • 以前より効きにくくなった
  • 効果が弱くなった
  • 効果が続かなくなった

と感じる原因のひとつになることがあります。

コアトックスは、神経毒素に付随する複合タンパクを含まない製剤設計となっており、抗原性に配慮して開発されています。

そのため、

「これから長期間ボトックスを続けたい」

「複数部位を定期的に治療している」

「中和抗体のリスクまで考えて製剤を選びたい」

という方では、コアトックスを選択する理由のひとつになります。

ただし、「コアトックスなら抗体が絶対にできない」という意味ではありません。

あくまで、長期的にボトックス治療を続けていくうえで考慮できる特徴のひとつと考えてください。

コアトックスはこんな方におすすめ

・今後も定期的にボトックスを受けたい
・複数の部位を継続して治療したい
・中和抗体についても考えて製剤を選びたい
・長期的な治療計画を重視したい

コアトックスの料金

33,000円/1部位


イノトックスとは?

イノトックス(INNOTOX®)も、ボツリヌストキシンA型製剤です。
コアトックスとの大きな違いのひとつが、液状製剤であることです。

一般的なボツリヌストキシン製剤の多くは粉末状で、使用する際に生理食塩水などで溶解して使用します。一方、イノトックスはあらかじめ液状化されているため、使用時に溶解する必要がありません。

また、イノトックスはヒト血清アルブミン(HSA)を使用していないことも特徴です。
(コアトックスも不使用です)

HSAは医薬品を安定化させるために使用されるタンパク質ですが、HSAを使用しないことで、ヒト由来タンパクへの曝露や過敏反応などに配慮した製剤設計となっています。

当院では1部位22,000円で治療できるため、費用とのバランスを重視しながらボトックスを受けたい方に選びやすい製剤です。

イノトックスはこんな方におすすめ

・初めてボトックスを受ける
・まずはボトックスを試してみたい
・治療費を抑えたい
・治療頻度がそれほど高くない

イノトックスの料金

22,000円/1部位

高いコアトックスの方がよく効く?

コアトックスは1部位33,000円、イノトックスは1部位22,000円です。

そのため、

「コアトックスの方が高いから、効果も強いのでは?」

と思われるかもしれません。

しかし、単純に価格だけでボトックスの効果の強さを比較することはできません。

ボトックスの仕上がりには、製剤の種類だけでなく、

・どの筋肉に注射するか
・どこに注射するか
・どのくらいの量を投与するか
・もともとの筋肉の強さ
・患者さんが希望する仕上がり

など、さまざまな要素が関係しています。

そのため、製剤選び以上に、顔の解剖や筋肉の動きを確認しながら適切にデザインすることが重要です。

効果や持続期間に違いはある?

どちらもボツリヌストキシンA型製剤です。

数日程度から徐々に効果が現れ3〜4か月程度を目安に効果が薄れていくことが一般的です。

ただし、持続期間には個人差があります。
治療部位や投与量、筋肉の強さ、治療を繰り返しているかどうかなどによっても変わります。

そのため、

「コアトックスだから長持ちする」
「イノトックスだから効果が弱い」

と単純に考える必要はありません。

コアトックスを選ぶ大きな意味は、効果の強さというより長期的に治療を続ける際に抗原性まで考慮した製剤設計にあります。

中和抗体はどんな人が気にした方がいい?

美容目的の通常のボトックス治療で中和抗体が問題になる頻度は、決して高くありません。

そのため、初めてボトックスを受ける方が必要以上に心配する必要はないでしょう。

一方で、長期間にわたって治療を続ける場合や、複数部位を定期的に治療する場合には、累積する投与量も増えていきます。

中和抗体形成には製剤だけではなく、1回の投与量・累積投与量・治療間隔・追加投与の頻度など、複数の要因が関係すると考えられています。

そのため、長期的にボトックス治療を続ける予定の方では、必要以上に短い間隔で治療を繰り返さないことも大切です。

製剤選択だけで中和抗体対策が完結するわけではありません。

結局、コアトックスとイノトックスはどちらがおすすめ?

当院では、どちらか一方がすべての方に適しているとは考えていません。

イノトックスがおすすめの方

費用と治療効果のバランスを重視したい方に向いています。

初めてボトックスを受ける方、まずは試してみたい方、治療頻度がそれほど高くない方、複数部位を治療したい方などでは選択しやすい製剤です。

22,000円/1部位

コアトックスがおすすめの方

今後も長期的・継続的にボトックス治療を受けたい方に向いています。

特に複数部位を定期的に治療する方や、長期的な治療計画の中で抗原性にも配慮して製剤を選びたい方では、コアトックスの「複合タンパクを含まない」という製剤設計が選択理由のひとつになります。

33,000円/1部位

まとめ

コアトックスとイノトックスには、それぞれ異なる特徴があります。

大切なのは、

「どちらの製剤が上か」ではなく、「自分にはどちらが合っているか」

という視点です。

費用を抑えながらボトックスを受けたい方にはイノトックス、長期的・継続的な治療を考えている方にはコアトックスというように、治療の目的や頻度によって選択肢は変わります。

また、ボトックスの仕上がりは製剤だけで決まるものではありません。

治療部位や筋肉の強さ、ご希望の仕上がりなどを確認しながら、適切な製剤・投与量・注入方法をご提案します。

どちらにするか迷われる場合は、治療したい部位や今後の治療頻度、ご予算なども含めて診察時にご相談ください。

よくある質問

Q1. コアトックスとイノトックス、どちらの方がよく効きますか?

価格が高いコアトックスの方が強く効く、というわけではありません。

ボトックスの効果は製剤だけでなく、投与量、注入する位置や深さ、筋肉の強さ、希望する仕上がりなどによって変わります。

そのため、製剤の価格差=効果の差とは考えない方がよいでしょう。


Q2. コアトックスは中和抗体ができないのですか?

中和抗体ができないと保証された製剤ではありません。

コアトックスは、実際に効果を発揮する150 kDaの神経毒素を精製し、付随する複合タンパクを除いた製剤です。そのため、抗原性に配慮した製剤設計と考えることができます。

ただし、コアトックスで実際に中和抗体が少なくなることを直接証明する長期的な臨床データは、現時点では十分ではありません。


Q3. イノトックスは中和抗体ができやすいのですか?

「イノトックスだから中和抗体ができやすい」と単純に考えることはできません。

中和抗体の形成には、製剤だけでなく、1回の投与量、累積投与量、治療間隔、追加投与の頻度など、さまざまな要因が関係します。

通常の美容目的で適切な間隔・投与量で治療する場合には、必要以上に心配する必要はありません。


Q4. ヒト血清アルブミン(HSA)が入っていないメリットは?

ヒト由来タンパクを添加物として使用しないため、ヒト由来成分への曝露や過敏反応などに配慮できることがメリットです。

ただし、HSAを含まないからといって、ボツリヌストキシンに対する中和抗体ができにくくなることを意味するわけではありません。


Q5. 途中でイノトックスからコアトックスへ変更できますか?

変更可能です。

たとえば、最初はイノトックスで治療を始め、治療部位や頻度が増えてきた段階でコアトックスを検討する、といった選び方もできます。

最初に選んだ製剤をずっと使い続けなければならないわけではありません。


Q6. 結局、迷ったらどちらを選べばいいですか?

シンプルに考えるなら、

費用とのバランスを重視 → イノトックス

長期継続・抗原性への配慮を重視 → コアトックス

がひとつの目安です。

ただし、製剤だけで仕上がりが決まるわけではありません。治療部位、筋肉の強さ、治療頻度、ご予算などを確認したうえで、一緒に適した製剤を選択していきます。

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