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唇ヒアルロン酸注入で失敗しないために知っておきたいこと

篠原秀勝

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篠原秀勝(しのはら ひでまさ)

唇ヒアルロン酸注入は、美容医療の中でも手軽に印象を変えることができる人気の高い施術です。一方、希望した仕上がりにならず「失敗」と感じる方も多い施術とされています。今回は唇ヒアルロン酸注入でよくある失敗例と回避法をご紹介します。

唇ヒアルロン酸注入でよくある失敗例

唇は顔の印象を大きく左右するパーツとされています。唇ヒアルロン酸注入を受ける際は、メリットとデメリットを理解し、希望するデザインを医師へしっかり伝えることが大切です。

イメージと違う仕上がり

美的感覚には個人差があり、医師と患者のもつ「美しい唇の形」のイメージが必ずしも同じとは限らないでしょう。そのため唇ヒアルロン酸注入を受ける際は、他人が気づかない自然な仕上がりを希望するのか、顔印象を大きく変える仕上がりを目指すのかなど、デザインのすり合せが大切です。

まれに人気タレントの写真を持参する方もいらっしゃいますが、顔の形状には個人差があるため、自身に似合わせたデザインを優先すると良いでしょう。カウンセリングでは唇のどの部位に、どのくらいボリュームを持たせたいかなどを医師へしっかり伝えることで、理想の仕上がりに近づけることができます。

腫れぼったい(タラコ唇・ヒアル口)

美容整形者による動画配信などで、不自然に膨れ上がった唇を目にすることがあります。一般的にタラコ唇やヒアル口、などとよばれ多量のヒアルロン酸注入をおこなったことによって生じます。

もちろん他人の目から見て違和感があったとしても、それが本人の理想とする唇の仕上がりであれば何の問題もありません。しかし自身も唇の仕上がりに違和感を持つのであれば、それは「失敗」ともいえるでしょう。

また唇に限らず、ヒアルロン酸注入を繰り返すうちに美的感覚が麻痺して、過剰注入を求めるケースも少なくありません。

しこりができる

ヒアルロン酸はもともとヒトの体内に存在する保水物質であり、フィラー(注入剤)としてのヒアルロン酸もその安全性は非常に高いといえるでしょう。しかし、繰り返しの唇ヒアルロン酸注入や、粗悪なヒアルロン酸製剤によって、体内に吸収される過程でしこりが生じるケースが見られます。

ヒアルロン酸分解剤で改善することがほとんどですが、皮膚の中でバイオフィルムという膜を張った塊となっている場合は溶けにくく、成分変化により線維化していると分解剤でもしこりを溶かすことはできません。

唇ヒアルロン酸注入によるしこりは部位によっては目立つことがあるため、しこり化リスクの少ない良質なヒアルロン酸製剤を選ぶことが大切です。

青黒く透ける(チンダル現象)

チンダル現象とは、ヒアルロン酸製剤が皮膚に透けて青黒く見える現象のことです。皮膚の浅い層に注入することで生じます。ヒアルロン酸製剤の種類や、皮膚のやや深い部位へ注入することでチンダル現象のリスクを下げることが可能です。

チンダル現象は、おもに目の下へのヒアルロン酸注入時に生じることが多いといわれています。唇ヒアルロン酸注入で生じた黒ずみは内出血であることがほとんどとされ、この場合は1〜2週間程度で改善するでしょう。チンダル現象であればヒアルロン酸分解剤で改善が可能ですが、注入したヒアルロン酸製剤もすべて溶けてしまいます。

表情を作った時の違和感

唇へヒアルロン酸製剤を過剰注入することにより、笑顔や唇を尖らせるなど表情を作った際、他人に不自然さや違和感を与えることも少なくありません。また、過剰注入によって唇を膨らませすぎてしまうと「飲み物が飲みにくい」「発音が正しくできない」など生活面でも支障をきたすことがあるため注意が必要です。

また、控えめな量の唇ヒアルロン酸注入だとしても初めての施術の場合、違和感を覚える方もいらっしゃるでしょう。しかし、適切量の唇ヒアルロン酸注入であれば、時間とともに違和感は解消されます。

硬さのある唇になる(施術効果が持続しない)

一般的に美しいとされる唇の条件の中には「柔らかさ」が挙げられます。いくら美しいデザインの唇であったとしても、硬さを感じては理想の唇とはいえないでしょう。しかし粘弾性の少ない柔らかなヒアルロン酸製剤は、唇にしっかりとした輪郭を作ることはできません。また体内吸収も早く、持続期間も短くなってしまいます。

ふっくらと柔らかで持続期間の長い唇ヒアルロン酸注入をおこなうためには、良質なヒアルロン酸製剤を選ぶことが大切です。

失明・皮膚の壊死

唇に限らず、ヒアルロン酸注入のリスクとして失明や組織壊死などの合併症が挙げられます。これらの合併症は血管への誤注入、またはヒアルロン酸製剤が血管周囲を圧迫することで引き起こります。これらの重篤な合併症を回避するためにも、血管走行や血行支配を熟知した経験豊富な専門医を選ぶことが重要といえるでしょう。

失明や組織壊死といった症状は帰宅後に起こるわけではなく、注入直後に強い痛みを生じます。海外ではヒアルロン酸注入でも強力な麻酔を使用するケースも少なくありませんが、誤注入の発見が遅れることもあるため安易な麻酔の使用には注意が必要です。

唇ヒアルロン酸注入で失敗しないために気をつけたいこと

唇ヒアルロン酸注入による「失敗」とは医師との美的感覚の違いやデザイン齟齬以外に、重篤な合併症も挙げられます。取り返しのつかない「失敗」とならないよう、安価な費用に惑わされることなく慎重にクリニックや医師を選びましょう。

料金の安さだけでクリニックを選ばない

美容医療への抵抗感が薄れた昨今、インターネットや街のいたる所で美容クリニック広告を目にします。中でもヒアルロン酸注入は安全性の高さゆえ「手軽」「気軽」そして「安価」を全面的に押し出す広告も少なくありません。しかし安さには何らかの理由があり、それがヒアルロン酸製剤の品質か、医師の技術力であるかは実際に施術を受けたあとに分かることでしょう。

ヒアルロン酸注入の安全性とは「高品質な製剤」と「臨床経験の豊富な専門医」こそが前提であり、そこに丁寧なカウンセリングが加わることで美しいデザインが成り立ちます。安価な料金に飛びつかず、クリニックや医師選びは慎重におこなうことが大切です。

経験の豊富な医師に施術を依頼する

唇ヒアルロン酸注入は注射1本で施術が終わり、直後より効果が分かることが特長です。簡単な美容施術と思われる傾向にありますが、唇は痛みを感じやすく、合併症を生じやすい部位であることから繊細な技術を要するといえるでしょう。

また唇ヒアルロン酸注入はデザイン次第で、顔印象を大きく変えることが可能です。一方、カウンセリング不足により医師との間にデザイン齟齬が生じると、理想の仕上がりとかけ離れてしまい「失敗」と感じるケースも少なくありません。これらのことから唇ヒアルロン酸注入は、臨床経験が豊富な専門医を選ぶことが大切といえるでしょう。

デメリットやリスクを理解する

他の美容医療と同様に、手軽とされる唇ヒアルロン酸注入にもメリット・デメリットやリスクが存在します。口コミなどを調べる際はメリットや成功例だけを検索するのではなく、デメリットやおこりうるリスクなどを調べ、理解した上で施術を受けましょう。

ヒアルロン酸は体内の水分を引き寄せ、抱え込む性質があります。製剤の種類によってはボリュームアップを目的としない部位まで膨らみ、デザインが崩れてしまうケースもあるため注意が必要です。

医師の助言に耳を傾ける

唇ヒアルロン酸注入は安全性が高く、ダウンタイムのほとんどない美容施術です。そのため繰り返し施術を受ける方は多くいますが、中には元の顔印象からかけ離れた不自然なボリュームを求めるようになるケースも見られます。しかし、ヒアルロン酸製剤の過剰注入は合併症のリスクが高まるため、良識のある医師であればこのような施術をおこなうことはないでしょう。

自然で美しい唇の仕上がりを目指すためには、一人ひとりの輪郭や目鼻などのパーツバランスに基づくヒアルロン酸注入が必要です。医師の助言に耳を傾け、安全性が高く違和感のない仕上がりを目指しましょう。

唇への注入に相性の良い「カイセンス®」

スキンリファインクリニックで使用するヒアルロン酸製剤は、CEマーク取得の「カイセンス®」です。特許技術により従来のヒアルロン酸製剤と比べ、少ない架橋(添加剤)で高い粘弾性と隆起力をもつとされています。

ヒアルロン酸注入により、ふっくらと柔らかな唇に仕上げるためには粘弾性が低いヒアルロン酸製剤である必要があります。しかし、粘弾性が低く柔らかな製剤は唇の輪郭を形作ることが難しく、また持続期間も短いという欠点が挙げられていました。

次世代型ヒアルロン酸製剤「カイセンス®」は、これらの欠点をクリアし、唇を柔らかなまま理想の形状に近づけることが可能です。皮膚組織との馴染みがよく、表情の変化に連動するため違和感を与えません。また持続期間の長さも「カイセンス®」の特長といえるでしょう。

スキンリファインクリニックの唇ヒアルロン酸注入

当院のカウンセリングは医師がおこなうため、患者さまの希望する唇デザインをしっかりと施術に反映することが可能です。良質なヒアルロン酸製剤「カイセンス®」と臨床経験の豊富な専門医による安全性の高い施術により、ふっくらと自然で若々しい唇に仕上げます。

「唇の形は変えず縦シワを改善したい」「人中を短く見せたい」など、お一人おひとりの悩みに応じた施術をおこなっております。唇ヒアルロン酸注入のご相談はぜひ当院にお任せください。

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