【疲労回復・若々しさの維持に】浄化濃縮エクソソーム点滴で期待できる効果を医師が解説
最新の再生医療としてテレビなどで取り上げられる「エクソソーム点滴」。人体の細胞そのものの若返り薬としてシワやたるみ・増毛など、いわゆるアンチエイジング効果として注目されています。もちろん、これらの効果すべてが実証・解明されているわけではありませんが近年、エクソソームの働きや生体メカニズムの研究が進み、ガンの早期発見やアルツハイマー治療など、多くの難病解明の可能性を秘めているといえるでしょう。
今回はエクソソームの基礎知識や、エクソソーム点滴により期待できる美容効果について医師が解説します。
細胞間の情報伝達をおこなう「エクソソーム」
エクソソームとは直径30〜150nmほどのカプセル状の膜小胞(細胞外小胞)のことであり、私たちの血液や尿などにも多く存在します。エクソソームはおもに脂質・タンパク質・核酸(マイクロRNAやメッセンジャーRNA・DNA) などの成分から構成されており、生体内で細胞間のコミュニケーションを取る「細胞伝達媒体」としての役割を担います。
エクソソームは「エンドサイトーシス」の過程で形成された膜小胞が、細胞の外に放出されたものです。
エンドサイトーシスとは細胞機能(生命現象)を維持するために必要な栄養分子や情報分子などを、細胞の外から取り入れ、放出する機構です。また、エクソソームの表面や内部に含まれる物質は、元となる細胞の特徴を反映するといわれています。
私たちの体を維持する細胞が外部から取り入れ、放出・伝達するのは栄養分子や情報分子だけではありません。病原ウイルスなども取り込まれ、他の細胞に伝達されることにより、さまざまな病気を引き起こします。また、がん細胞等の細胞増殖の制御も大きく関わるとされ、エクソソームの解明は新たな治療法開発として大きな期待が寄せられています。
エクソソームによる疾患治療の可能性
エクソソームの持つ機能は、美容医療だけではなく難病治療や、さまざまな疾患の早期発見の可能性があるとして注目されています。現在、エクソソームによる医療応用や疾患の診断には以下の研究が進められています。
①ガンの早期発見などの疾患診断マーカー
エクソソームは私たちの血液や尿に多く存在します。また、放出の元となる細胞の特徴を反映するとされ、がん患者の尿由来エクソソームにはがん特異的な(他の疾患では見られない)マイクロRNAが発見されています。
血液や尿を使用したエクソソーム診断法は、さまざまな病気の低侵襲性診断マーカーとして今後さらに研究が進むでしょう。
②アルツハイマー型認知症の治療
アルツハイマー病とは認知症の一種であり、進行性の脳疾患です。脳の神経細胞が減少し、脳が萎縮することにより記憶障害や問題行動などを引き起こします。アルツハイマー病の原因のすべては解明されていませんが、神経細胞死・アミロイドなどのタンパク質の蓄積・神経原線維変化が挙げられます。
またマウスを用いた研究では、神経原線維変化はタウと呼ばれるタンパク質の線維化・沈着により引き起こされることが確認されています。エクソソームはタウの他、アミロイドやαシヌクレイン(パーキンソン病において沈着)などの神経変性を引き起こすタンパク質を放出することが報告されており、これらのエクソソーム合成阻害により沈着進展を抑制することが示されました。
③MSCエクソソームを再生医療へ応用
再生医療とは病気やケガ、または加齢などにより失われた組織や臓器の再生をめざす医療技術のことです。エクソソームを利用した再生医療にはMSC(間葉系幹細胞)エクソソーム点滴、またはMSCエクソソーム注射等がおこなわれています。
MSCエクソソーム点滴は、抗炎症・抗酸化・血管新生や加齢により機能が低下した組織の修復を促進するとされ、全身の健康維持にアプローチします。なお、MSCエクソソーム点滴は自身の腹部より採取した脂肪から細胞培養をおこなうため、施術まで3週間〜1ヶ月程度の期間が必要です。
※間葉系幹細胞/MSC(Mesenchymal stem cell):体内に存在する幹細胞であり組織障害時の修復を促す
健康な方がエクソソームを取り入れるメリット
エクソソーム点滴/注射は病気やケガの治療だけではなく、健康維持のために取り入れることも可能です。加齢とともに衰える細胞の活性化を促し、外見と体内組織のトータルエイジングケアを目的とします。
疲労回復・健康維持
ヒトの細胞は常に新しい細胞が生まれ、古い細胞と入れ替わりをおこなうことで健康的な体を保っています。しかし加齢とともに細胞産生する力が衰え、代謝や免疫機能の低下を引き起こし「疲れがとれない」「風邪をひきやすくなった」「傷が治りにくい」など、いわゆる老化症状が現れます。
エクソソーム点滴は細胞活性化にアプローチするとされ、定期的に体内に取り入れることで溌剌とした体へと導くエイジングケア療法です。
筋肉や皮膚を若々しく導く
加齢によりコラーゲンやエラスチン産生をおこなう繊維芽細胞の機能が衰えるとともに、筋肉や皮膚の弾力は失われていきます。繊維芽細胞の衰えはシワやたるみを引き起こし、老けた印象を与えてしまうでしょう。
エクソソーム点滴は、これらの老化症状に効率よくアプローチするとされています。なかでも脂肪由来間葉系幹細胞はコラーゲン産生能力や抗炎症効果が示唆され、若々しくハリ感のある肌と弾力ある筋肉への改善に期待がもてます。
全身のエイジングケア
ヒトの体はおよそ37兆個の細胞からできています。皮膚・血液・臓器・神経にいたるまで細胞で構成され、必要な栄養分子を取り込み代謝をおこなうことで生命を維持しているといえるでしょう。そのなかで細胞間の情報を伝達するエクソソームは健康や加齢、さまざまな病気に関与します。エクソソーム点滴は衰えた細胞を活性化させ、髪や肌はもちろん、神経や臓器など全身にアプローチするトータルエイジングケア療法です。
スキンリファインの浄化濃縮エクソソーム点滴
美容医療で多くおこなわれている「エクソソーム点滴(幹細胞培養上清液点滴)」は、幹細胞培養時の上澄み液を活用した点滴療法です。幹細胞そのものは除去されていますが、細胞活性を促すエクソソームや成長因子、サイトカインなど数百種類もの生理活性物質が豊富に含まれています。
幹細胞は培養時に、有効物質の放出と同時にアンモニアや乳酸などの有害物質も放出します。当院で使用するエクソソーム点滴(幹細胞培養上清液点滴)は、これらの有害物質を除去するとともに有効物質を濃縮し、より効果の高いエイジングケアをおこなうことが可能とされています。
浄化濃縮エクソソーム点滴(幹細胞培養上清液点滴)は、MSCエクソソーム点滴のように自身の細胞採取をおこなう必要がありません。点滴製剤として製品化されているため、エクソソーム点滴(幹細胞培養上清液点滴)は、いつでもすぐに点滴療法を始めることができるのも特徴の一つです。なお、製剤をまとめての購入や、他人への譲渡も可能となります。
未だすべてが解明されていないエクソソームの働きと効果。一方、マウスを使った実験では、エクソソームによる老化抑制と寿命延長の報告もあげられています。エクソソームを活用した再生医療や美容医療は今後ますます研究が進み、高齢化社会にポジティブな影響を与えるのではないでしょうか。
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