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【お顔のたるみ治療】ヒアルロン酸注入とスレッドリフトどちらを選ぶ?

篠原秀勝

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篠原秀勝(しのはら ひでまさ)

たるみのおもな原因は加齢といわれていますが、過度なダイエットや自己流マッサージなどによって20代で現れることも少なくありません。また、たるみを放置することで顔のシワやくぼみなどが悪化することも。今回は、メスを使用しないたるみ治療として人気のある「ヒアルロン酸注入」と「スレッドリフト」それぞれの特徴についてご紹介します。

日常に潜むたるみの原因

治療についてご紹介する前に、たるみのさまざまな原因について解説します。若々しく健康な肌を維持するためには、たるみの原因を知り、日々の正しいスキンケアや良い生活習慣を継続することが大切です。

加齢による肌弾力や骨密度の低下

肌の弾力は真皮層にあるコラーゲン・エラスチン・ヒアルロン酸によって構成されています。しかし加齢とともに、これらの弾性物質が衰えることで支えを失った皮膚はたるんでしまいます。また加齢とともに骨密度が低下し、土台となる骨が縮むことで余剰となった皮膚が原因でたるむこともあります。

活性酸素の過度な発生

活性酸素はストレスやタバコ、紫外線などが原因で、体内の代謝過程において発生し、過剰に発生することで細胞に損傷をもたらします。これにより真皮層のコラーゲンなどが変性し、肌の弾力を低下させ、たるみを引き起こす原因になります。

乾燥による肌機能の低下

皮膚に限らず、細胞は水分がなければ生きていけません。乾燥は細胞にとって直接のダメージとなります。また過度な乾燥は表皮層(角層)だけでなく、真皮層へのダメージにも繋がり、肌の弾力低下、シワやたるみの発生に大きく関与しています。

睡眠不足や運動不足で肌細胞の生成が遅れる

睡眠中に組織の再生、修復を行う成長ホルモンが分泌されています。成長期の子供にとっては身体の発育を促す、まさしく成長のためのホルモンですが、成長の止まった大人の場合には、この成長ホルモンは老化を予防する働きを担うことになります。

睡眠が不足すると、この若返りエキスである成長ホルモンの恩恵を受ける機会が減るだけでなく、正常な新進代謝や日中のパフォーマンスにも悪影響をもたらします。また、運動によって、成長ホルモンの分泌が増加することが知られています。

過度なマッサージや強い摩擦

適度なマッサージは血液やリンパの流れを改善し、むくみをとることで、新陳代謝を活発にする効果が期待できます。しかし、過度なマッサージや強い摩擦などは、真皮層の繊維組織構造に大きな負担や損傷を与える可能性もあり、かえって肌のハリを損なう危険性も考えられるため、注意が必要です。

脂肪細胞の肥大化

ヒトは皮下組織(皮下脂肪)の細胞が肥大したり縮小することで「太る・痩せる」状態となります。栄養状態、摂取カロリー等により皮下脂肪は一般的に増減しますが、体重の影響をあまり受けない皮下脂肪が存在します。メーラーファットやバッカルファット、眼窩脂肪などがこれに当たります。

加齢により、総じて脂肪組織は柔軟性を失って拘縮し(硬くなり)、重力により下垂するため、脂肪組織の変化はたるみの大きな要因の一つになります。

過度なダイエットによる余剰皮膚

綿を抜いたクッションのカバーがたるむように、急激なダイエットにより脂肪細胞が縮小し、余剰となった皮膚がたるみを引き起こすことがあります。ダイエットによる肌のたるみは年齢を問わず、若い方にも見られます。

ヒアルロン酸注入のたるみ改善メカニズム

加齢により皮膚・皮下脂肪(脂肪組織)・骨にそれぞれ変化が生じます。皮膚の弾力が低下し、ハリが無くなることで、たるみが生じるのは想像に難くないでしょう。皮下脂肪は拘縮し(硬くなり)ながら、重力により下垂します。また、中綿を抜いたクッションがしぼむように、頭蓋骨がやせることで皮膚と皮下脂肪の両組織とも、さらにたるむこととなります。

ヒアルロン酸は失った骨のボリュームを補うこと、また皮下脂肪が下垂(移動・拘縮)して失ったボリュームを補うこと、つまり中綿を補充するような役割で、リフトアップを可能にしています。

さらに最近は顔面の解剖学の詳細な研究が進んでおり、皮膚・皮下脂肪・骨、それぞれを繋ぎ止めるリテイニングリガメント(支持靭帯)を意識した注入技術も発展しています。リガメントは海底と船(骨と皮膚)を繋ぎ止める船のいかり(錨鎖)のようなイメージです。加齢によりリガメントが緩み伸びることで、若い頃の本来の位置よりも皮膚は下垂しますので、リガメントを巻き上げる(皮膚をたくし上げる)ような注入法も考案されています。

カイセンス®によるヒアルロン酸リフトアップ

スキンリファインクリニックのヒアルロン酸注入によるリフトアップ施術には「カイセンス®Extreme」を使用しています。

カイセンス®は、EU(欧州連合)加盟国の安全基準条件を満たすことを証明するCEマークを取得したヒアルロン酸製剤です。特許技術オキシフリー製法により、少ない架橋(添加剤)で高い粘弾性と隆起力を保持します。

カイセンス®の1mlあたりのヒアルロン酸濃度は24mgとされ、高い形成力とリフトアップ力を持つ製剤です。高濃度なヒアルロン酸製剤でありながら硬さはなく、表情筋とともに柔軟に動くため、注入後の違和感が少ないことも特長といえるでしょう。また、リフトアップ効果も約1.5〜2年と長期にわたり持続します。

スレッドリフトのたるみ改善メカニズム

スレッドリフトとは特殊な医療糸を皮下に挿入し引き上げることで、物理的にリフトアップする施術法です。スレッド(医療糸)の素材や形状などはさまざまですが、皮下挿入することでスレッド周囲にコラーゲン・エラスチンの生成が促進され、肌の弾力の回復も期待できます。

当院で使用するスレッドは「アンカーリフト(4Dリフト)」です。MFDS(韓国の厚生労働省)承認の安全性の高い医療素材となり、1〜2年ほどで体内へ吸収されます。

アンカーリフト(4Dリフト)

アンカーリフトは「バーブ」といわれる返しが付いたスレッドです。このバーブにより脂肪を掴み、しっかりと引き上げることができます。たるんでしまった脂肪を元の位置に戻し、シャープですっきりとしたフェイスラインへと導きます。

アンカーリフトの素材もテスリフトソフト同様、PDP(ポリジオキサノン)です。アンカーリフトは約6か月かけて体内へ少しずつ吸収されます。吸収後もコラーゲン・エラスチン産生により約1年、弾力のある引き締まったフェイスラインへと導くスレッドリフトといえるでしょう。

ヒアルロン酸注入とスレッドリストの組み合わせも可能

ヒアルロン酸注入によるリフトアップとスレッドによるリフトアップは、どちらも低侵襲でダウンタイムが少なく、体内吸収タイプの施術です。しかし、アプローチが異なるため医師の診断のもと、それぞれのたるみに適したリフトアップ施術を行うことが大切です。             

なお、ヒアルロン酸注入とスレッドリフトを組み合わせることで、より若々しく引き締まったフェイスラインを目指すことができます。当院では、スレッドリフトの直後にヒアルロン酸注入を行う同日の組み合わせ治療も可能です。

安全性の高いリフトアップ施術のために

低侵襲施術とされるヒアルロン酸注入とスレッドリフトですが、それぞれには大きな合併症リスクを伴います。組織壊死や失明など重篤な合併症を引き起こさないためにも、血管・神経走行や血行支配、表情筋などを熟知した医師を選ぶことが大切です。

またスレッドリフトの場合、適切な皮膚の層へ挿入を行わないと「スレッドが出てくる」「皮膚がデコボコしたり引つれる」といった症状も多く見られるため注意が必要です。

スキンリファインクリニックでは、ヒアルロン酸注入やスレッドリフトに精通した形成外科専門医がカウンセリングと施術を行います。ヒアルロン酸注入やスレッドリフトが初めての方や、それ以外の方法でたるみを改善したい方は、ぜひ一度当院までご相談ください。

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