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【医師解説】ピコレーザーはどこで受けても同じ?シミ治療3つの選択肢と、1発勝負にドクターが命をかける理由

篠原秀勝

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篠原秀勝(しのはら ひでまさ)

こんにちは。スキンリファインクリニックの篠原です。

これまで、モヤモヤしたシミの代表格である「肝斑(かんぱん)」やプロでも誤診されやすい「ADM」、そして治療後の「炎症後色素沈着」のリアルなセルフケアについて解説してきました。

今回は、シミ治療の基本に立ち返り、クリニックを選ぶ際に多くの方が抱く疑問「ピコレーザーって、どこのクリニックで受けても効果は同じなの?」というテーマに切り込んでみたいと思います。

結論からお伝えすると、使うマシンが同じであっても、ドクターの「操縦の仕方(設定やこだわり)」によって治療の切れ味や結果は全く異なります。

診察室で実際に行われている「王道の3大治療」の使い分けから、私たちが照射の瞬間にどれほどマニアックなこだわりを持って挑んでいるのか、その舞台裏をお話しします。

1. シミ治療の王道。3つのアプローチの決定的な違い

当院でシミの診断をつけた後、ご提案する主な光・レーザー治療には大きく分けて3つの選択肢(王道アプローチ)があります。これらはそれぞれ役割が全く違います。

  • ① ピコスポット(スポット照射) レーザーを局所に、高い出力でパチンと当てる治療です。狙ったシミを「1回(または最少回数)で取り切る」ことを目的としており、あえてカサブタにして剥がし落とす、最も切れ味の鋭い方法です。
  • ② 光治療(フォトフェイシャル) レーザーとは違い、虹のように様々な波長の光がブレンドされたマイルドな光を顔全体に浴びせる治療です。イメージとしては「広く、浅く」。ある波長はシミに、ある波長は毛穴や赤みに効くため、お顔全体のトーンアップや肌質改善を「回数を重ねて」目指します。ただし、お肌の深い部分にアザのように存在する色素(ADMなど)にアプローチするのは苦手です。
  • ③ ピコトーニング 単一のレーザー波長を、非常にマイルドな出力でシャワーのように顔全体に当てる治療です。イメージとしては「狭く、深く」。フォトフェイシャルでは届かない深い層や、刺激に極めて弱い「肝斑」に対して、メラノサイト(シミ工場)を刺激せずに少しずつ色を薄くしていくために、こちらも「回数を重ねて」行います。

患者様から「友達が受けて良かったから私もトーニングがしたい」といったリクエストをいただくこともありますが、大切なのは「お肌の診断」と、その方の「肌質・生活習慣」です。日焼けを避けられないお仕事の方や、色素沈着を起こしやすいデリケートな肌質の方には、強く当てるスポット照射をあえて避け、マイルドな治療からステップを踏むなど、一人ひとりに合わせたオーダーメイドの戦略が必要です。

2. マシンが同じでも結果が変わる「操縦」と「プロトコール」の秘密

近年、多くの美容クリニックに「ピコレーザー」という優れたマシンが導入されるようになりました。そのため「どこのクリニックで受けても、同じピコレーザーなら効果は一緒でしょ?」と思われがちですが、ここに大きな誤解があります。

メーカーの「推奨設定」を鵜呑みにしない理由

レーザー治療器には、メーカーが定めた「このシミにはこの出力で打ってください」という標準的な推奨マニュアルが存在します。もちろんそれを基準にはしますが、スキンリファインクリニックでは、マニュアル通りにただパチパチと打つだけの治療は行いません。

私たちは、これまでの膨大な臨床経験から導き出した「独自のプロトコール(設定・こだわり)」を持っています。

例えば、ピコスポットを照射した瞬間、お肌が一時的に白くなる「ホワイトニング(白色化)」という現象が起きます。これが「しっかりとメラニンにレーザーが反応した」というドクター側の操縦サイン(目安)になるのですが、最新のピコレーザーが普及し始めた当初、メーカー側からは「そこまで白く反応させなくていい(グレーがかる程度で十分)」という説明をされることがありました。

しかし、私の経験上、中途半端なマイルドすぎる出力で終わらせてしまうと、結局シミが綺麗に取り切れず、患者様にとっても良い結果に繋がらないことが多かったのです。そのため、私は「メラニンを確実に破壊し切るための、適切なホワイトニング反応」がしっかりと出る出力を、目の前のお客様のお肌に合わせてミリ単位で微調整しながら照射しています。

3. ドクターの本音。実は「大きなシミ」より「小さなシミ」の方が緊張する!?

これは普段、あまり患者様にはお話ししないドクターたちの「診察室の裏話」なのですが……。

実は、お顔にある「それなりに大きなシミ」を治療するときよりも、「ポツンと1個だけある、極めて小さなシミ」を打つときの方が、私たちは猛烈に緊張しています(笑)。

逃げ場のない「1発勝負」

面積が大きなシミの場合、端っこの方を少しだけテストのようにお試しで打ってみて、「お肌がどんな反応をするか」「どの出力が最適か」をその場でわずかに確認しながら進めることができます。

しかし、レーザーの直径(スポットサイズ)にぴったりハマってしまうような「小さな1個のシミ」の場合、様子を見るためのテスト照射ができません。文字通り「最初の一撃がすべてを決める、逃げ場のない1発勝負」になります。

出力を弱気に守りすぎて反応しなければ「せっかく痛い思いをしたのに全然取れなかった」ということになりますし、逆に強すぎれば不要な肌ダメージになります。

そのため、私は小さな1個のシミに対しては、診察時の肌質のプロファイル(色素沈着の起きやすさなど)を瞬時に計算し、「最初から、確実に反応してシミを仕留められる絶妙な強出力」を狙い澄まして打ち込みます。万が一、ごく小さな色素沈着(PIH)が出たとしても、範囲が非常に狭いため、適切なアフターケアをすれば綺麗に消えていくという予測(感触)があるからです。

それほど、ドクターはあの「パチン」という一瞬の照射に、全神経を集中させて挑んでいるのです。

まとめ:あなたのシミに、最適な「切れ味」を

ピコレーザーという機械は、実は非常に繊細でデリケートなマシンです。初期のマシンなどは動かしただけでエラーが起きるほど繊細で、照射している最中であっても「何発か打つうちにマシンの調子(出力の出方)が乗ってくる」ことや、逆に「一瞬、機械の出力がサボった(弱くなった)な」と、打っている手の感覚で分かるほど気難しさを持っています。

だからこそ、シミ治療はマシンの名前だけで選ぶのではなく、「そのマシンの特性を完全に理解し、お肌の状態に合わせてマニアックに操縦できるドクター」に託すかどうかが、運命の分かれ道になります。

「今までレーザーを受けたけれど、あまり効果を感じられなかった」という方や、「このポツンとした1個のシミを、確実に綺麗にしたい」という方は、ぜひ一度、当院のこだわりの診察と治療を体験しにいらしてください。

 

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