【シワ改善注射】ヒアルロン酸注入とボツリヌストキシン注射の違い
注入施術によるシワ治療にはさまざまな種類があります。その中でも今回は、患者さまから質問の多い「ヒアルロン酸注入」と「ボツリヌストキシン注射」の違いについて解説します。
シワの種類とその原因
シワの原因は乾燥や紫外線などの外的刺激や加齢、表情筋による同じ部位の繰り返しの動きなどさまざまです。自身のシワの種類と原因を知っておくことで、正しい施術を選択することができるでしょう。
乾燥小ジワ
皮膚の一番外側にある薄い層「表皮」に刻まれる浅く細かいシワで、ちりめんジワとも呼ばれます。紫外線やエアコンなどによる乾燥のほか、ターンオーバーの乱れによって角質層の保水機能が低下することが原因で生じます。
乾燥小ジワは20代で現れることもあり、軽度な症状であれば適切な保湿ケアによって改善するケースもあるでしょう。しかし、乾燥小ジワを放置することで本格的なシワへ進行することがあるため注意が必要です。
真皮ジワ
加齢によって、真皮層のコラーゲン・エラスチン・ヒアルロン酸といった皮膚の弾力物質が減少することで生じる、深く長いシワのことです。真皮ジワは市販の化粧品での改善は難しいとされていますが、レーザー施術や注入施術などの美容医療施術で治療が可能です。深く刻まれたジワでも、繰り返しの施術や適切な治療を組み合わせることによって若々しい肌を目指せるでしょう。
たるみジワ
目の下・ミッドチークライン(ゴルゴライン)・ほうれい線などがたるみによってシワになってしまう状態です。加齢により真皮層にある弾力物質が減少することや、脂肪層(皮下組織)を支えるSMAS層が衰えることで、重力に従い脂肪の位置が下がることが原因といわれています。また、年齢とともに骨密度が低下・萎縮し、皮膚が余ることもたるみジワの原因となります。
表情ジワ
喜怒哀楽など、表情の動作を繰り返すことで生じる筋肉が原因のシワです。「お顔の折りたたみジワ」というとわかりやすいでしょうか。本来は筋肉の動きによる一時的なシワですが、加齢とともに皮膚の弾力性が失われると、表情によって皮膚が折りたたまれる部位に深いシワが刻まれてしまいます。
ヒアルロン酸注入によるシワ改善メカニズム
ヒアルロン酸とはコラーゲン等と同じように元々体内に存在しており、肌の張りや保湿効果に有用な成分です。ヒアルロン酸注射はアレルギーなどのリスクが極めて低く、安全にボリュームアップやリフトアップ、保湿効果を得られる治療法です。また、ダウンタイムがほとんどなく、注入直後から効果が現れることが大きな特長といえるでしょう。
ヒアルロン酸注入によるシワ治療の場合、皮膚の適切な層にヒアルロン酸製剤の注入を行います。加齢などが原因で生じた皮膚の溝や凹みを隆起させることで、シワの目立たない、若々しい肌を目指すことができるでしょう。また、ヒアルロン酸製剤は体内の水分を引き寄せることから、乾燥も改善へと導きます。
なお、ヒアルロン酸注入によるシワ改善の持続期間は、ヒアルロン酸製剤と注入部位によって異なります。シワ改善に使用する柔らかなタイプの製剤は3か月~1年ほどの持続期間とされています。
ヒアルロン酸注入が向いているシワ
ヒアルロン酸注入はほとんどのシワに対応可能とされています。また、リフトアップ効果の高いヒアルロン酸製剤を顔上部に注入することで、フェイスラインに生じたたるみジワを引き上げる方法もあります。いずれも注入直後から改善が見られるでしょう。
柔らかなヒアルロン酸製剤:真皮上層
目元や口元の乾燥ジワ・口唇の縦ジワ
やや柔らかいヒアルロン酸製剤:皮下組織
ほうれい線・ミッドチークライン(ゴルゴライン)・マリオネットライン・首の横ジワなど
やや硬い〜硬いヒアルロン酸製剤:皮下組織・骨膜上
フェイスラインのたるみジワ(リフトアップ)・頬のこけジワなど
ボツリヌストキシン注射とは
ボツリヌストキシン注射とは、神経伝達を一時的にブロックすることで筋肉の過度な緊張(収縮)をリラックスさせ、表情によってできるシワを改善し、シワの進行を予防する治療です。ボツリヌス菌が作り出す毒素を精製したものであり、菌自体は一切含まれていません。
ボツリヌストキシン注射はヒアルロン酸注入と異なり、施術直後には効果は現れません。約3〜7日頃から効果が現れ、1か月頃が効果のピークとなります。個人差はありますが、一般的に約3〜4か月ほど効果が持続します。
ボツリヌストキシン注射で表情ジワの改善を持続させるためには、繰り返しの施術が必要です。しかし、ボツリヌストキシン注射は種類によって抗体が産生されるものもあり、効果の低下や効果がなくなることもあるでしょう。これらのことから、抗体産生リスクの低いボツリヌストキシン製剤を選ぶことが大切です。
ボツリヌストキシン注射が向いているシワ
ボツリヌストキシン注射で改善が可能なシワは表情筋が原因となってできるシワです。乾燥ジワ・真皮ジワ・たるみジワにはヒアルロン酸注射が適しているため、施術を検討する際は注意しましょう。
・眉を上げた時に現れる額の横ジワ
・眉を寄せた時に現れる眉間の縦ジワ
・笑った時に現れる目尻のシワ(笑いジワ)
・顔をしかめた時に目頭から鼻根に向けて斜めに現れるシワ(バニーライン)
・口唇をすぼめた時に顎にあらわれるシワ(梅干しジワ)
・首に現れる縦ジワ
スキンリファインクリニックのヒアルロン酸製剤
スキンリファインクリニックで使用しているヒアルロン酸製剤は、CEマーク取得の「カイセンス®」です。特許技術オキシフリー製法により少ない架橋(添加剤)でありながら、持続効果の高い粘弾性とリフトアップ力をもちます。架橋剤が極めて少ない安全なヒアルロン酸製剤カイセンス®は、しこりなどのリスクが低く、なめらかで美しい仕上がりが長期間続くといえるでしょう。
スキンリファインクリニックのボツリヌストキシン製剤
ボツリヌストキシン注射はMFDS(食品医薬品安全処/旧韓国食品医薬品安全庁)認可の「コアトックス」を使用しています。コアトックスは”複合たんぱく質除去型ボツリヌストキシン製剤”といわれるもので、抗体産生リスクが少なく、繰り返しの施術でも効果持続が認められています。また、すでに他のボツリヌストキシン製剤で抗体ができている方でも、表情ジワの改善効果に期待がもてる製剤です。
シワの種類に合わせた組み合わせ治療も可能
ヒアルロン酸注入とボツリヌストキシン注射は注入部位と作用が異なる製剤なので、同日に組み合わせ治療を行うことも可能です。とくに加齢により生じるシワは表情筋と真皮層の両方に原因があることもあるため、ヒアルロン酸注入とボツリヌストキシン注射を組み合わせることで、効率のよいエイジングケアを行えるといえるでしょう。
ヒアルロン酸注入もボツリヌストキシン注射も、一般的に手軽で簡単な美容医療と思われている方も少なくありません。しかし、様々な合併症の中には失明や組織壊死といった重篤なものが見られることもあります。これらの合併症はヒアルロン酸製剤自体の品質のほか、医師の解剖学的知識や技術力も大きく関係しています。
スキンリファインクリニックでは、熟練の形成外科専門医が丁寧にカウンセリングを行い、高い安全性と美しい仕上がりを追求した注入施術を行っております。ヒアルロン酸注入とボツリヌストキシン注射を迷っている方や、組み合わせ治療を詳しく知りたい方は、ぜひ一度ご相談ください。
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